こんにちは。中学受験100%ウカルログ管理人ことハンドレッドの友です。
毎年12月ごろになると中学受験生の親たちの間で囁かれる「小学校を休むか」問題。
まぁまぁ。正論はひとまず置いておき。
わが子の場合は1月31日まで小学校に通いました(※うちはコロナ以前の入試です。今だったら休んでたろうなぁ)。ただし、それは道義的な理由ではなく他に休めない事情があったためです。
もちろん、「学校休み組」も周囲にはたくさんいましたよ。
で、「学校を休んだ子」と「休まなかった子」たち。果たして、合否に影響はあったのか?私の半径1メートルの世界で検証したいと思います。
「直前期に休むとオチル」の呪い
さて、うちが学校を休まなかった理由ですが、一つに、6年春の段階で小学校の担任から「中学受験準備のために学校を休むことのないように」と申し送りがあったためです。
クラスの三分の一ほどが受験組でしたが、反旗を翻すものはなく、ほとんどの生徒が前日まで学校に通いました。
直前期に休んだのはせいぜい2、3人、それにしたって前日か前々日か。皆勤賞のハンドレッドもまずまずの許容範囲でしょう。
難しいところです。
実は、休めなかった理由がもう一つ。
かつて読んだ受験本にこんなフレーズがあったのです。
「直前期に小学校を休む生徒は第一志望に落ちる可能性が高い。逆に、前日まで学校に通った生徒の第一志望の合格率は子どものクラスでは100%だった」
私は「お天道様が見てるよ」とか「ばちがあたるよ!」といった昔話で育った世代です。暗示にかかり易い性分ゆえ、良くも悪くもこれは「呪い」の言葉も同然でした。
こんなこと、活字で読んだ日には直前期に休めるはずがありません。
違いますって!それを今回検証していくわけです。
一部の塾では「直前期に学校休むヤツは落ちるぞ」というところもあるらしいですね。言われてみれば、塾の合格体験談には「前日まで小学校に通い、2月1日に志望校合格!」のパターンが多いとは思いませんか? 遠隔操作ですか? 美談として語りやすいからでしょうか。
果たして、実際はどうなのか? 知りたくはありませんか?
前日まで学校に行ったクラスの合格率は8割?
まず、受験本の登場人物から検証してみることにします。
わが子の受験中、その呪いを振りほどきたい一心で直前期に休んだ人の例を探しました。
例えば、『下剋上受験』の桜井信一氏、『受験BIBLE』の荘司雅彦氏、両家ともお子さんは直前期に休んでいます。荘司家はわかりませんが桜井家は1月全休の模様。
で、その合否ですが、荘司家は雙葉に合格し、桜井家は桜蔭に落選しました。
ただし、両家の過程は全く違い、荘司家はずっと合格圏におりました。これを先の説とどう紐づければよいのか、私にはわかりませんでした。
次に、わが子の小学校の場合。
直前期にほとんどの生徒が休まなかったクラスです。
結果的に私立に限っていえば、6割が「第一志望に合格」しました。前日まで来ていた層に限ると8割合格です。
母体数が少ない中でのデータにすぎないものの、第一志望に行ける都内の中学受験生は3分の1程度と聞きますので何やら「スッゲー」感は生じましょう。
次に、塾や知人の場合です。塾では直前期に休んでいる子どもは結構な確率でおりました。
というか、休まない派はむしろ希少。1月なかば頃だったか、子は「まだ、学校行ってるの?」と驚かれたと言いますね。
「できれば、学校には通って欲しい。けれど、最終判断は各ご家庭で」。それが、通う塾のスタンスだったように思います。
他の学校のママ友の話を総合すると、小学校では受験の2週間前くらいから学校を休む子がちらほら。中には12月頃から学校に来なくなる子もいたようです。
後述しますが、1月まるまるとか長期に過ぎる学校休みはどうにも後が悪いように思いますね。
一方、2週間前というのはインフルエンザ対策も大きいでしょう。正直、私もその時期は祈るような気持ちで学校に行かせたものでした。現在のコロナ禍ではいわずもがな。
わが子の場合、塾が電車に乗って通うような場所にあったため、移動中に罹患するリスクの方が怖かったのですがね。
ただ、子のクラスの場合、受験組の罹患者はほぼゼロでしたので、気を張っている時期はかかりにくいのかなとも思います。
「直前期に学校休む」組も普通に合格していた!
続きです。
学校休んだ「塾友」たちはどうなったか?
知る限りではそもそも受かりそうな子たちは普通に合格を勝ち取っていました。
わが子を棚にあげ、ムリそうに見えた子も意外と合格していました。
とある子は「学校を2週間休みつつ」「チャレンジ校」に合格。チャレンジとまではいかないものの、「ギリでどう転ぶかわからない第一志望校」に「学校休みつつ」合格した子たちも複数名おりました。
あくまで私の周囲の話ながら
「学校休んで」第一志望合格者>「学校休んで」第一志望残念組
という印象。
前述した通り、第一志望に行ける都内の中学受験生は3分の1程度といいますが、私立に限っては「第一志望残念組の方が3分の1程度」だったような。
子どもの友達がたまたま賢かったのかもしれないし、塾がよかったのかもしれない。あくまで周囲の話ですがね。
それでも、中学受験を終えてみて「休む、オチル」説は恐るるに足らない気がしました。
おっしゃる通りのハンドレッド。
「学校を休まなかった生徒の合格率100%」とまではいきませんが、子のクラスは8割と健闘しました。子の通う塾も6割近い合格率でしたが、小学校はそれを上回っていたかもしれません。「一体全体、それ比較してどうなるの?」という話ではありますがね。
休むなら、罪悪感はお荷物になりますよ
あらためて断っておきますが、これらは私の半径1メートルの世界でのお話です。
しかし、せっかくですから、小さな世界を前提に考察をしてもよいでしょうか。
なぜ、「学校を休まない子」に合格者が多いのか?
「ばちが当たる」と考える我々はそう結論しがちですがね。しかし、まじない的考察では意味がありません。
思うに、学校出席者は「直前期は休めない=ボーナス的な勉強時間のねん出はできない=ならば、早めに固めるしかない」という結論になりますね。
「直前期に2週間ものフリータイムがある」ことをぼんやりとでも見込みながら12月に勉強するのと、見込めないから「今やるしかない!」と緊迫しながら勉強するのとでは1月の仕上がりは変わってくるでしょう。
逆に「1月に2週間もある」と思ってしまえば「その期間でアレとこれとあれはできるであろう」とか「その期間に過去問終わらせればよいし」とかズレズレになるリスクを抱えそうです。
1月に休むとしても、第一志望の過去問は数回分を残すだけとし、あとは12月中に終わらせましょうね。
もう一点。
よく言われることですが、学校に行っている方が規則正しい生活は送りやすいのです。
例えば、夜遅くまで勉強し、朝はダラダラ、午前は頭が働かない状態ともなれば入試本番に致命傷を与えます。
うちの場合は休んでいたらこの危険性が大いにありました。直前期とはいえ、毎日1日10時間勉強するのは苦しいものです。
学校組の場合、それができるのは土日だけ。逆に2日しかないからこそ、めいっぱい集中しやすいというのはございましょう。
そう考えると、休む場合は、その際の生活基盤が合否を左右しそうです。親子ともどもいかにストイックさを維持できるか。
塾の中には「(親が出掛けた隙に)日中ゲーム三昧だった!」と嬉々として語る強者もいたそうですよ。2週間後、その強者は敗者となりましたが。
また、同じ休みでも「1月は全く来ない」とか、表向き「感染症対策にしてはいくら何でも長すぎるでしょ」的な長期休みはあまりいい結果を生み出さないようです。
自宅待機が長すぎると緊張の糸も途切れやすいですからね。「下剋上受験」の桜井家はそれでも十分ストイックでしたが。
ちなみに、これは「呪い」ではありませんよ。肌感覚に過ぎませんから、長期欠席予定者は私の言葉を信じないように。
おっしゃる通りのハンドレッド先生。親にしろ、子にしろ、少しでもそれを感じるタイプであれば学校には行った方が良いと思います。子どもが学校好きで、それ自体が精神安定につながるタイプも同様です。
一方、休むつもりでいるならば、かつての私のように「ばちがあたる」なんてことは絶対に考えてはならない。
実際のところ、「ばち」なんてものはありません。
そう考えるから「ばち」は発生するのです。親たるもの、直前期にネガティブなものを一切引き寄せてはいけません。
来る6年1月、学校休んでも、休まなくても、周囲から何を言われようとも、正々堂々といてください。
子の合格目指し、奔走するあなたの先には幸運しかないのですよ。