こんにちは。中学受験100%ウカルログ管理人ことハンドレッドの友ですよ。今回はサピックスオープンと首都圏模試についてお送りします。
前回↓
おっしゃる通りのハンドレッド。わが子はサピックスオープンを5年の時しか受けていませんし、首都圏模試にいたっては結局受けずに終わりました。
あまり大きなことは言えないのでママ友情報を起点にまとめていこうと思います。合不合や日能研と比べた特徴もね。
サピックス、正答率が印字済みの答案用紙に感動する
まず、5年時に受けたサピックスオープン。送られてきた成績表は非常にロジカルな気がしました。
成績表、正答率や成績分布、解答用紙のコピーまでが一冊に製本されています(四谷や日能研ならペラ一枚の成績表、正答率や成績分布は別に冊子を配布)。
それでおしまいではありません。サピックスの最大の特徴は問題を「処理能力」と「思考力」とに分けていること。
総合での点数、順位はもちろん、問題分野ごとのデータも出ます。
たとえば、算数の偏差値50の子がいたとしますね。でも、その内訳は処理能力が46、思考力が55ということもありえます。
入試問題は学校によって特色があります。
サピックスオープンを受ければ「問題処理能力が高いから、この学校に向いている」などの判断材料にも。塾の講師も指導がしやすくなることでしょう。
成績表の冊子には本人の答案コピーも閉じられています。冊子さえ取っておけば事足りる、非常に合理的な作りですね。
また、解答欄には正答率が印字。これは意外と少ないのですよ。子が間違えた問題の正答率を別紙で調べて、書き込んで、みたいな労働を多くの母がしているわけです。
なお、志望校の選択は四谷6校に対し、サピックスオープンは10校まで。わが家の場合、まだ5年、しかも10校とあって渋渋やら女子学院やらお茶ノ水やら、あまり人には見られたくない学校名もチョイスしました。
合格可能性は5年生でも出ます(四谷と日能研は6年生以降)。合格可能性80%を基準にした点数表示まで出ます!
つまり、サピックスオープンときたら「女子学院――合格可能性80%まであと111点」などとわざわざ書いて寄こしたりするのです!
そんなこと、大きなお世話です。日能研のような「御三家クラスも視界に!」といったポジティブキャンペーンはゼロです。
お弁当は必須!6年サピックスオープンは「9時から17時まで」
ところで、サピックスオープンの難度ですが、小5にしてかなり難しいです。
肩慣らし的な基本問題などはなく計算問題から既に中堅校の入試レベル。
四谷や日能研で偏差値60の子が、偏差値50になるのがサピックスですからね。
「サピックスは大変!」とママ友から聞いてはいたものの「これほど難しいことをやっているとは!」と愕然としました。正直、この頃、娘の算数は上り調子にあったのですが、「どのツラ下げて上り調子だ!」と自問したくなるありさま。
もちろん、悔しい気持ちもあったわけで「6年になったらリベンジだ」、親子ともどもそう思っていたのですが。
結局、受けることはありませんでした。
というのも、6年生のサピックスオープンは朝から夕方までの一日がかりなのです。
ただでさえ、忙しくなる時期に模試で全日潰すのは気が進みませんでした。
5年まではお弁当の要らない塾であるサピックス、しかし、6年サピックスオープンはお弁当が必要です。そんな模試、ほかにはありません。
おっしゃる通りのハンドレッド。5年時と同じ、問題がAタイプとBタイプに分かれ、それを一回ずつ解くのです。
午前は「知識の定着度と問題処理能力をみる問題(Aタイプ)」×4科、午後は「思考力と記述力を測る問題(Bタイプ)」×4科をやる。要するに午前と午後で2回模試を受けると思ってください。
これを時間を割いてまで受けるべきか?
結論から言いますと、吉祥レベル、偏差値60台の女子校を目指すなら優先順位は高くありません。
男子御三家や女子御三家、慶應、早実、渋渋行きの生徒たちがひしめいている模試です。普段よりも偏差値はずっと低くなりましょう。
例えば、サピックスでの吉祥偏差値はだいたい50手前くらい。偏差値49を取れば合格可能性は80%となりますが日能研や合不合に慣れた者にとって、モチベーションが上がる数字ではありません。サピで50そこそこなら、すごいとはいえどね。
とはいえ、6年になるとサピックスオープンも模試会場が中学校となります。子どもの時代にはなかったのですが、18年度は吉祥女子や普連土も会場となっておりました。
模試会場に志望校があれば、偏差値度外視で受ける意義はありますね。
処理能力型か思考型か、子のタイプを図りかねている人にも勧められるかもしれません。もちろん、偏差値65以上を目指すなら当然、一度は受けた方がよい模試です。
なお、四谷で60程度目標であってもSS−1テラス
こちら毎年、情報更新されるのかな。偏差値の動きや志望者の変動をSS1の副代表が解説してくれる。
かなーり詳しいし、1行情報的なネタ話も多い。学校別の情報詳しく吉祥女子は23年度で偏差値アップして51になっていました。
そこは面倒くささを感じますが↓の感じで1分もかからない。
最初こそ有料コンテンツばかりでしたが、今では上記動画など無料コンテンツもかなり充実してますので、ぜったーい登録した方がよろし。
SS−1テラス
中堅校志望なら首都圏模試のデータが頼りになる
四谷の合不合、日能研の合格判定テスト、サピックスオープンなどは塾主催の公開模試です。そして、関東にはもうひとつ、塾主催ではない、全員が他流試合となる首都圏模試「統一合判」があります。
ここから先は伝聞となりますが、首都圏模試は基礎問題が多いです。子の通っていた塾では「自信をつけたい時に受けてください」と言われていました。
合不合で偏差値50なら首都圏模試の「統一合判」は偏差値60くらいになるらしい。
ともあれ。知人によると、首都圏模試の成績表はわかりやすいようです。
「合不合は志望校別の順位が出ない!」(確かに。添付の小冊子で見当をつけるしかない)と憤っていた母も「首都圏模試はちゃんと出るのよ~」と話していましたっけ。
この模試の主なターゲットですが四谷偏差値にして50以下の中堅校志望者が多い気がします。
偏差値40台の中堅校を志望し、合不合で常に合格可能性30%~40%をウロウロしていたお子さんは首都圏模試では常に合格可能性80%でした。
「いったいどちらを信じるべき??」
母は困惑していましたね。
この場合、首都圏模試を信じてOKです。Y偏差値50以下の学校志望なら、ほかの模試よりあてになるはず。そのお子さんは実際志望校に合格しましたし。
一方、御三家志望の子どもはほぼ受けないと思われますのでそのゾーンでの精度はたいへん低いです。
偏差値60前後の学校もちょっとあやしい気がします。「開成」と書いてみたら思いがけず高い合格可能性を獲得でき、多幸感を得られるかもしれませんがね。
あとはね、サピックスでも紹介したSS−1テラス
こちらも首都模試受けるなら、会員登録してでも絶対見るべし。各学校情報も教えてくれるので併願対策にもなります。
SS−1テラス
まとめますと、Y偏差値60近辺の女子校狙いの場合、サピックスオープン同様、首都圏模試も受ける必要はありません。
ただ、他の模試がさんざんで過去問も取れない時、ネガティブループからの脱出に基礎基本重視の首都圏模試は重宝するかもしれません。
模試慣れをしたい、(自分の塾以外の)アウェーの環境で受けたいなどの場合も有効と思われます。
なお、首都圏模試には「最難関模試」もあります。日能研や四谷大塚にも模試の種類は幾つかありますが、問題の方向性や難度はそれぞれ似たり寄ったり。
しかし、首都圏模試の「最難関模試」と「統一合判」とはまったく別物となります。その名の通り、最難関層マターの公開模試となりますから受験の際はお気をつけくださいね。