こんにちは。中学受験100%ウカルログの管理人ことハンドレッドの友です。
今回は、好評の現役6年生の親が中学受験を振り返るシリーズです。
とはいえど、今は6年生が一番忙しい時期。インタビューなど受けているヒマはございません。というわけで、架空の6年母に続き、今回も架空の6年父に登場してもらいましょう。
架空、架空、うるさいですよ、ハンドレッド。
架空とはいえ、リソースは種々あります。諸事情により、ぼやかしているだけで「おおよそ、このような経験を持つ人間がいる」と理解して頂ければ幸いでしょう。というわけで、頼みますね。
サピックスに入れば開成に行けるよね?
フィクション6年父さん
「もうビリみたいなもの。サピックスの入塾テスト受けたら落ちましてね。3回受けてやっと入塾できたんですよ」
フィクション6年父さん
「上司と部下が『サピックスがいい』って言ってたんですよ。2人とも子どもが開成に通ってたんです。
今思えば、たまたま出来が良かったってだけなんだけど『サピックスに行けば開成に行けるんだね』って。
中学受験なんて初めてだし、わかんなかったんですね。そのテストで2回も落ちるなんて息子もバカですが、親父がそもそもバカだったんですよね」
フィクション6年父さん
「しばらくは、ほったらかしです。成績とかも妻には見せてたみたいだけど2人とも僕には内緒にしてて。後から聞いたら『がっかりさせるから』って」
フィクション6年父さん
「まぁ、そういうことです。結局、4年前半はずっと下のクラスでした。
だけど、それよりショックだったのが小4の通知表ですね。算数が『がんばろう』だらけです。安くない月謝払って学校の成績すら悪いって何なんでしょう。
妻に聞いたら計算が遅いし、かけ算にも抜けがあると学校で言われたって。算数の成績は小2くらいから悪かったみたい」
フィクション6年父さん
「( ´∀`)シャレの利くカエルですね。まぁ、僕が悪かったんですよ。そもそも妻は『小学生から受験勉強なんて』なんてタイプでしたからね。
確かに、サピックスの成績は算数以外、偏差値40台は取れてたんです。一方の算数が20台とかね。それでいつも下位クラスです。
その状態ならサピックスより公文でしょって話ですよね。
で、夏休みの間、僕が算数を見ることにしました。といっても学校の教科書レベルですよ。小1までさかのぼって市販のドリルをやらせました。
あとは100マス計算とかね。毎日1時間くらい付き合って、1か月半くらいで小4レベルには追いついたのかな」
受験算数の基本はやっぱり計算だと思います
フィクション6年父さん
「当然しますよね。掛け算は6の段、8の段あたりが混戦状態。割り算もできません。ひっ算も0のある引き算が苦手だったり。最初はどうしようかと思いましたよ。
ただ、計算って2週間くらい続けていれば、それなりに速くなるんですね。頭が柔らかいですから掛け算も思ったより早く修正できて。
100マス計算レベルなら、夏の後半には僕より早くなってたんじゃないですかね」
フィクション6年父さん
「それは、ちょっと誇大広告っぽくて申し訳ないのですがね。もとの算数偏差値が23なので。夏休み明けに32に上がり、4年12月くらいには39くらいは取れるようになったのかなぁ。
ああ、やっぱり計算なんだなと。中学受験の算数って計算だけできてもダメ、思考力が大事だっていうじゃないですか。だけど、やっぱり基本は計算だと」
フィクション6年父さん
「それって、だって架空の人なんでしょ。信用ならないじゃないですか」
フィクション6年父さん
「( ´∀`)ちゃんとツッコんでくれましたね。計算でいうと、実は子どもが苦手になったのには理由があって、小2くらいの時、「どんぐりの算数文章問題」っていうのをやらせてたんですね。
思考力を鍛えるため、絵をかいて文章題を解くというような。
単純計算をノーとするような学習法だったんですけど、そのせいでかけ算がおろそかになって、いや、でも、それであれか。
文章題はわりと。最初は計算力がなかったから間違っていたものの、計算力がついて、答えが合って。どんぐりのおかげでもあるか」
フィクション6年父さん
「( ´∀`)すみません、すみません。でもまぁ、さっきの続きですけど、計算という土台ができたことによって算数は伸びました。でも、伸びたといっても開成にはほど遠い」
5年で勉強5時間、だけど子どもは元気でした
フィクション6年父さん
「そうそう、途中で転塾したんですよ、5年生になる前に。早稲アカに移ったんですけど算数の偏差値が54でした。
四谷系の塾の偏差値ってサピックス+10くらいって言いますよね。思ったよりいいんじゃないかって思ってたんですけど、息子は塾ごとの偏差値の違いなんて知らないわけです。だから、勘違いした(笑)。
サピックスでは偏差値54ったら早実とか行けるレベルなんですね。息子はそう思ってしまった(笑)」
フィクション6年父さん
「( ´∀`)でも、面白いからそのままにしておきました。
そうしたら、がぜん張り切りだしましてね。私の方も私の方で息子の勉強を見るのが楽しくなってきちゃったんですよ。だって、元が悪いからどんどん伸びるわけじゃないですか」
フィクション6年父さん
「小学校の小4レベルまで終えた後、そのまま教科書レベルで小6の始めくらいまで一気に終わらせました。
それを意図してやったわけではなく、何をやらせたらいいのか僕の方がわかってなかったからなんですね。
だけど、それが予習っぽくもなったというか、塾のレベルとしては簡単すぎますけど、それでも導入部分くらいはわかるようになったというか。
授業を聞いて『自分が一番わかっているみたい』、そんな体験って息子にとって初めてだったと思うんですよ。で、なんとなく優等生扱いされるから宿題もちゃんとやってね。
そうこうするうちに算数以外も伸びてきて、4科偏差値も60を超えてきて・・・。まぁ、かなり勉強しましたからね。5年生の時は平日でも5時間とかやってました。僕も土日はできるだけ見てね。その頃から休みの日は10時間近く見てましたから」
フィクション6年父さん
「わかります、わかります! 6年になる前からエンジンかけ過ぎるとつぶれるっていうね。聞いたことあります。
妻も僕もちょっと心配だったんだけど、今も子ども、普通に元気ですよ。毎日勉強ばっかりですけど。顔、暗いとかないですもん。
ただ、4年の時にできないからって『毎日5時間やれ!』ってやってたらつぶれちゃったと思います。
今も息子、別に勉強が大好きってわけじゃないですけど嫌いではないと思うんですね。頑張れば結果も出るし、だから、苦痛ではないんだと思います」
フィクション6年父さん
「います、います!わかります。だって、うちがそうだったわけじゃないですか。塾通って宿題もやってるのにビリとかですね。通知表が『がんばろう』ばっかり、とかですね。
でも、必ず理由があると思うんですよ。理由がないのに、やってもやってもできないなんてまずありえない。何か、必ず抜け落ちている部分があるんです。
基礎の理解が足りないのかもしれないし、答え合わせがいい加減だとか、勉強のプロセスそのものに問題があるのかもしれない。
うちみたいに致命的に計算ができないんだったらまだわかりやすいですけどね。でも、もっと些細なことかもしれない。
どちらにせよ、子どもはそれに気づけないんです。気づけないから成績が伸びないんです。やっぱり、大人が気づいてあげるしかないと思うんです」
成績が伸びないボトルネックを探すのが大人の役目
フィクション6年父さん
「ある程度は比例すると思いますよ。今、NN志望校別コースでまぁ、親がいうのもなんですけど結構いいコースで、その、すみません。
それはいいんですけど、そこの生徒たちって4、5年から毎日5時間くらいやってた子と、せいぜい2時間くらいでずっと野球とかサッカーとかやってたような子と二つに分かれるらしいんです。
呑み込みの早さとかもあるでしょうしね。逆に言えば、勉強好きとはいわなくとも、子どもを勉強嫌いにしないで、1日5時間くらいやってたら、結構。まぁ。まぁ」
フィクション6年父さん
「いやいや。偏差値23から開成なんてさすがにウソくさいでしょ。だから、あまり言わない方がいいと思うんですけど。まぁ、4年の時には思いもしなかったようなところは、目指しています、一応」
フィクション6年父さん
「ありがとうございます!話が冗長になっちゃいましたけど、『成績が伸びないネックは何か?』、親はそれを考えることが大事だと思います。逆に、成績を上げるのなんてそこを見つけることに比べれば、た易いことなんじゃないかなって。
よく1時間1万とかのスーパー家庭教師みたいな人がいますよね。そういう人たちって勉強の教え方が上手なのはもちろん、ボトルネックを探すのが上手なんだろうと思うんですよ」
フィクション6年父さん
「( ´∀`)そりゃ出来ませんよ。だって、僕、架空の人間ですからね」