中学受験100%ウカルログ管理人ことハンドレッドの友ですよ。
本日は2月1日本番に向けた心得を少々。
確かにね。学力は本当にギリギリまで伸びますから。
6年生の皆さんの中には「直前期にまだ、こんなことやってんの?」と自問自答したくなる人もいるでしょう。
けれど、あきらめずにコツコツコツコツ続けてください。細部に神は宿ります。四教科にすら神は宿るのです。ストイックな精神はやがて入試日にミラクルを起こしますよ。
いえいえ、今回ばかりは割とマジメに語っているのですよ。
入試本番は怖いです。模試よりずっと怖いです。
一方で、ミラクル発生率はぜったいに模試よりも高いです。
「模試でまさかの合格可能性80%」談はあまり聞いたことはありませんが
「入試本番、まさかの合格」談は毎年どこかで発生いたします。
おっしゃる通りのハンドレッド。そこで、今回は本番当日に起こるミラクルについて少々。それを起こすための心得も少しばかり。われわれ親子の体験談をお話したいと思います。
電車で見た問題が本番に出た話
6年生で読んだ本に以下のようなことが書いてありました。
過去に「試験会場に向かう電車の中で見ていた問題が偶然出て、そのおかげで合格できた」という子どもがいます。これを「運がいい」とか「奇跡が起こった」と片づけるのは簡単です。(中略)でも忘れて欲しくないのは、「試験会場に向かう最後の最後まであきらめずに勉強をしていた」という事実です。
直前期ともなると、こうしたシンプルな言葉が胸にしみますね。で、終わってみてもシンプルな言葉こそ正しいと感じます。
さて。
「電車の中で見た問題が入試に出た!」は受験生の夢ですが、期待はせずに当日持っていくテキストだけは選ぼうと考えていた6年1月の頃。
風邪対策の記事でも書いた通り、その1月、私は病み上がりでした。対策を練るのは苦痛、数式見たり、問題読んだりするのももう苦痛。
結局、勉強グッズは本人まかせになってしまいましたね。
おっしゃる通りのハンドレッド。
結論から言えば、そうなのでした。が、娘はといえばリュックの中に今さらの暗記グッズを詰め込み放題。
それを見て妄想しましたよ。
電車の中で社会のテキストを見ている時に「流水算と比」が気になり始める娘の姿をね。
算数テキストを取り出したら、今度は「四字熟語と故事成語」のチェックしたくなる娘をね。
そこで集中すればいいものを「あっ、一応植物も見ておいた方がいいかも」みたいになる娘をね。
そうして、理科を開いたら今度はやおら地方自治が気になり始める娘をね…。
入試に向かう電車の中で「これもわからない!」「あれもわからない!」に気づかせてしまうくらいならば、いっそ何も見ない方がよいのです。
だからこそ、テキストは確実に理解しているものを絞り込んで持たせよう、そう思っていたわけですがね。
何しろ、受験前日は文字を見るのも苦痛な状態でしてね。
病み上がりゆえ、当日の送りは主人に任せました。娘は電車の中でずっと歴史マンガを読んでいたそうです。
私なら「一問一答集の方が効率が良いのでは?」とチャチを入れたくなりそうですが、どうもこうもまさかの大当たり。
社会ではある時代の施策に関する問題が出題されました。テキストにはあまり出てこない、捨て問の類です。
それが、直前に読んだマンガに登場。「解けた!」試験終了後、娘は嬉々として語りました。
合格でしたよ。
「みごと合格!」ではありません。
この時、受験した栄東では得点や順位が出ました。わが子の場合、あと2点足りなければ落選でした。
つまり、その歴史マンガを読まなければ落ちていたのですよ。
苦境を助け合う四兄弟、もとい四教科たち
社会の点数は50点満点中48点でした。
冬休み前、第一志望の社会過去問に手こずっていたことを思えば、親としては感無量としかいえません。
社会がこれで「ギリ合格とは?よほど他が悪かったのか?」と思う向きもあるでしょう。
そう、よほど他が悪かったのです。
中学受験3年間での娘の成績をざっくり、順に表すと、こんな感じ。
国>算>社>>>>>>>>>理
しかし、この時受けた栄東難関Aの成績を順に表すとこんな感じ。
社>>理>>国>>>算
国語と算数は受験者平均を大きく下回っていました。これは予想外にもほどがあります。
もし、算国の入試終了時点でこの点数を知ったならば「絶対ムリ!」「何があっても、もう合格ムリ!」と絶望していたことでしょう。
わが子の場合、社会はともあれ、理科が受験者平均を下回るのは確実と思われました。
「受験する学校すべてで理科は平均点を下回る」、それがわが子にとってのデフォルトのはずでした。
受験における戦略は、理科の「平均点下回り幅」をいかに少なくするか。理科の「平均点下回り幅」を他の三教科でいかにカバーするか。
なのに、理科以前に国算のこの「下回り幅」ときたら。
しかし、理科はこの時、娘にして異例の平均点超え。
合格するためには絶対にこの点数が必要でした。社会は満点までたったの2点です。
理科が平均点を超えていなければ、社会で満点を取っていたとしても合格できなかったのです。
私の脳裏には「苦境を助け合う四兄弟」とばかり、「苦境を助け合う四教科」の図が浮かびます。
そのいじらしさには泣けてきそうでした。
ここまで勉強を頑張って来た受験生の、その四教科たちはどうやら「苦境を助け合う」ようです。
四教科にまで神が宿るとは!アニミズムとはなんと奥深いものでしょうか。
あと少し。もう少しだけ。
栄東・難関Aの入試があった翌週、子は栄東・東大Ⅱを受験しました。
こちらの方が難しいので「オチルだろう」と思っていたのですが、またギリでの合格でした。
この時は
国>算>>社>>>>>>理
理科の悪さは平常値ながら、前回抜群に良かった社会ですら平均点を超えていない。
国算が頑張ったので、お役御免とでも思ったのでしょうかね?
入試日の子どもは3年間でぶっちぎりのトップにいます
なんだかんだと運のいいやつめ、スマホの前のあなたはそう思っているかもしれません。
要するに、入試本番は親はもちろん、塾の先生でも想像し難いことが平気で起こるということ。
それがマズイ方向に走ることもあれば、ウカルの方向に走ることもあるのです。
その違いは何なのか?
ウカル方向に走れたわれわれがそこを考察しないことには、単なる自慢ばなしで終わってしまいますね。
しかし、考察が難しい局面でもあるわけです。
先の本の通り、「最後まであきらめない心」は、いっとう大切でしょう。それだけでいいのか?と問われれば、正直なところはわかりません。
ただ、今回、気づいたことを。おそらく皆さんも気付いたことを記しておきたいと思います。
私のような親、子どもの勉強を見てきた、あるいは見過ぎてきた親はどうしても最後まで面倒を見たくなります。
しかし、入試日だけは子どもに任せた方がよさそうです。
当然ですが、本番で戦うのは子どもたちです。塾の先生の力ではなく、親の力でもなく、自分の力だけで戦います。
ですから、当日は子どもの直感を信じてください。子どもの直感が閃きやすいよう、親は黙っていた方がよいようです。
今回の例で言えば、入試日に持っていくテキスト。
実際に、電車の中で見るものも本人が自然に手にしたものが絶対にいいのです。
おっしゃる通りのハンドレッド。道中、私がいなくて幸いでした。
なお、次回アップいたしますが、2月1日にも私は似たような采配を子に感じることになりました。
入試日のお子さんは3年間の頂点にいます。
今までの人生において最高に最強、ぶっちぎりのトップ状態です。
なおかつ、子どもの直感は大人よりもずっと上。いざとなれば、苦手科目で点を取る馬鹿力だって備えています。
いいとこどりの12歳。普通に戦って負けるはずもございません。
となれば、親が演出できるのはこの“普通”のみ。
入試日は今までの人生の中でも最も「子どもの力を信じる日」、そう心得てみましょうか。
※受験当日ミラクル編・第二弾!次回「オチルフラグに勝ち、合格の流れを作る法」に続く。
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