こんにちは。中学受験100%ウカルログ管理人ことハンドレッドの友です。
第一志望やその併願校の過去問が良い調子で進んでいようとも、後回しにされがちなのが本番が迫っているはずの1月校。本命過去問が不調の場合はなおのこと、後回し。
いったい全体、1月の過去問はいつやればいいのか? あの冬、まさにこの時期にわたくしは悩みました。
そういう話もありますね。というわけで、今回は1月校の過去問について考えていきましょう。
年末に1回解けばいい、そんなんで本当に大丈夫?
「大晦日と1日は塾が休みになりますから、どちらかで栄東の過去問をやってください」
11月の面談の際、塾の先生は言いました。
栄東難関大と栄東東大の受験を決めたのはちょうどこの頃。2校+淑徳与野を受けるかどうか考え中、そんな時期でした。
しかし、年末にやればよい、との指示にわたくしは困惑しました。
そんなギリギリにやって、もしも、メチャクチャ相性が悪いとか、相性以前に実力が足りないとか、そんな事態になったらば、いったい全体われわれ親子はどうしたらよいのでしょう??
詳細は1月校受験の章でも触れましたが、わが子は調子に乗りやすく、油断しやすいタイプだったゆえ戦略的に2勝1敗を狙っておりました。
ですので、栄東東大コースは落選上等、もとより過去問を解く気はありません。しかし、この戦略は2勝しなければ意味をなしません。
この時期に、言葉をも少し選びなさいよ、ハンドレッド。
ネタではなく本当に困るわけですよ、いえ、当時は困るなんてものじゃなかったわけです。
「栄東の過去問は1回分で大丈夫なんでしょうか?」
塾「1回で大丈夫です」
「もし、その1回で合格点を取れなかったら?」
塾「その場合はもう1回やりましょう」
「だけど、もし、そのもう1回でも合格点を取れなかったら?」「栄東の入試日までその時点で10日ほど。本当に大丈夫なのか?」。ぐるぐるぐるぐる渦巻きましたよ。
直前期の保護者の声を総じますと「本当に、本当に、絶対に、大丈夫なんですよね?」 それに尽きます。
ですが、その質問も、予想される「大丈夫」の答えも実に意味がありません。そんなこと、わたくしだって、わかっているわけです。
しかし、言わんとしたいことがわかったのか、塾の先生は続けました。
「栄東と吉祥女子の傾向はリンクしません。栄東に行きたいのならともかく、今は吉祥の過去問を優先してください。1月校でいえば、むしろ淑徳与野の方が吉祥と重なります。淑徳与野の算数なら繰り返す意味があると思います」
過去問を解かずに1月校に受かった人
納得はしましたが、家に帰って「1月校」「過去問」「どのくらい」と検索画面に打ち込む作業は忘れませんでした。これはもう受験母の習性のようなものですね。
すると、1回どころか、「まったく解かない」「せいぜい前夜に過去問をさらっと眺めてそれでおしまい」という猛者もいたわけです。
リンク先は失念しましたが、先の淑徳与野を受験する生徒に「過去問は解くのにしろ、答え合わせにしろ、時間がかかる。あなたは2月校(どこかは不明)の過去問をしっかりやってきたんだから解かなくても大丈夫。その時間を別の勉強にあてなさい」とアドバイスした塾講師の話も読みました。結果、やらなくても無事に受かったと。
やりましたよ。勝手に話を進めないでください。
栄東難関コースは言われた通り、年末に一度解いて合格点を超えました。吉祥とリンクしないのを良いことに間違い直しもほとんどしませんでしたね。
淑徳与野の方は一回分だけきちんと解き、あとは算数の図形など吉祥似の問題のみ5、6年分解きました。こちらは塾のアドバイス通り、何度も反復しましたよ。
一方、栄東東大Ⅱは一度も解きませんでした。受験者順位の出る栄東です。同じ落選でもびりっかすは精神的に不健康ですから、前夜に社会のみプリントアウトし、子に眺めさせました。
しかし、この後の下りは以前にも書きましたが、東大Ⅱは1点差でまさかの合格となります。落ちるつもりで受けたのに何故受かったのか?
運が良かった、究極的にはそうとしか言えません。が、無理やり理由づけするのなら、落ちるつもりで受けた分、他の受験者より優位でいられたのかもしれません。その日、娘は試験会場でもっともリラックスしていたはずですから。
直しをしなくても、過去問を解く意味はあります
さて、本来直しのしない問題演習は勉学の意味がありません。しかし、わが家の場合、6年後期、併願校などの過去問の直しは度々なし崩しとなりました。
過去問かつ四科すべての直しとなると親が仕切った方がよさそうですが、過去問かつ四科すべてとなりますと、親の気持ちも萎えますでしょう。
けれど、直しを怠ったとしても過去問は解いた方が良いと思います。「間違いを直し、自らの血や肉とする」側面では意味はありませんが、問題慣れという側面では大いに意味がありますからね。
その学校を受験する子自身が「こういう問題が出て」「こういうレイアウトで」とか、もっと言えば、「一行小問がなく、いきなり図形問題か」とか「計算がややこしいな」とか「時間が足りなくなりそう」とか、各々で感じることがあればそれでよいのではないかと。
おっしゃる通り。少なくとも入試開始の際は、0の受験者よりも、1の受験者の方が優位には立てているわけです。娘のまさかの合格にも通じることと思うのですが、精神的にハンデが少ない者が入試では強いのです。
1月校は取れなくても究極のところ、気にしない
とはいえど、1月校に時間を取られ過ぎないことが肝心です。
塾の先生のおっしゃる通りだったのですが、受かっても行くつもりのない学校、第一志望と傾向の異なる学校なら1年分で十分でした。
合格者最低点を超えないからといって焦って何度も何度も解くことのないように。
こう書きますと、「でも、超えなかったらマズいでしょ」「そもそも1回分で本当に、絶対、大丈夫なのか」、聞きたくなるあなたもいることでしょう。わかります。ええ、わかりますとも。
しかし、同じ思いを抱えたくせに、敢えて言わせてもらいますと、最終目標は1月校合格ではないはずなのです。
おっしゃる通りのハンドレッド。特に直前期、あるいは本番渦中に意識して欲しいこと。親は木や鹿ではなく、森や山を見渡してください。
1月校受験は2月合格のための最強ツールになりえますが、その結果は2月合格に直結するものではないのです。
「本当に、絶対に、それで大丈夫なのですか?」それでも聞きたいあなたには、何度だって答えましょう。大丈夫ですよ、と。本当に、絶対に、それで大丈夫にするために、1月校ではなく本命の過去問をやり込んでください、と。
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