こんにちは。中学受験100%ウカルログ管理人ことハンドレッドの友です。
本日は模試にまつわるケアレスミスの話。
ケアレスミスといえば主に算数ですが、ここでいう模試とは、6年の公開模試だけでなく4年、5年の組み分けテストを含みます。
よくあることです。
「模試に一喜一憂するな!」とは塾関係者、受験評論家の誰もが言うセリフです。まったくもって正論ですが親にとってこれほど響かない言葉もありません。私自身、何度も一喜一憂しましたからね。
しかし、受験を終えて俯瞰できる立場から言わせてもらえば「模試こそ失敗してナンボ」です。
模試で失敗したことがないまま、入試本番に突入するのは恐ろしい話ではないですか。
合格のために組み分けテストや公開模試をいかに有効活用していくか。以前に書いた話ではございますが、補足してまとめていきます。
模試に「一喜一憂」しながら冷静に「分析する」というミッション
なかなか根源的な問いかけですこと。
考えてみますと、それ自体は問題ない気がします。あるとすれば、「一喜一憂」することで起こりうる行為の方でしょう。
「一喜」なら、おごり昂ぶり次の油断につながるとかね。
「一憂」なら、不安のあまり子に怒ってみたり、パニックになって根拠もなく勉強法をいきなり変えたり、リセットしたり、塾が信じられなくなったり、とかね。
最後のケースは塾が困るわけですから「一喜一憂するな」とも言いたくなりますね。
おっしゃる通りのハンドレッド。
皿回し並みのバランス力が必要そうに思えますが、なんのことはない。
「困った!参った!万事休す」と心で大騒ぎしても、頭の方で「どうして、ダメだったのか」「何を間違えたのか」と子どもの答案を分析すれば良いだけの話。
実際、テストごときで万事は休しません。
仮に深刻なダメージを受けたとしても、2日くらいで立ち直り、分析結果を今後の勉強に反映させ「今日から新スタート!」くらいに思えるような親なら「一憂」に何ら問題はないわけですよ。
要は「何を、どうして、間違えたか?」ですよね。
正答率の高い問題を間違えていないか。問題文の読み違いをしていないか。問題を解くのに必要となる途中式などの書き込みはあるか。
既に志望校対策を始めているのなら、対策していないものが取れていなくても良しとする。対策したものがしっかり点に結びついているかどうか、ですね。
子どものテスト用紙と問題用紙はものすごく参考になります。テスト結果を伝える成績表以上に重要なものですから、学年が変わるまでは決して捨てることのないように。
なお、間違い直しですが、偏差値60を目指すなら正答率30%以上のものは理解できるように直しをした方がいいと思います。
逆に言えば、10%台、20%台の正答率ならスルーして構わないということ。テスト直しは大切ですが時間が掛かり過ぎるとイヤになってしまいますからね。
算数のテスト、「家で解いたら解けた」って?受験本番なら絶望ですよ
さて、テスト直しの際に、たびたび起こることがあります。
おっしゃる通りのハンドレッド。
例えば、正答率50%くらいの等差数列の問題を落としたとしますよね。
それが、テスト前に何度も解いていた類の問題だったりしますと、親は「いらっ!」とするものですが、解き直すと案の定あっさり正解したりします。
その場合、あなたの感情に近いのはどちらですか?
安心ですか?不安ですか?
普通はそうでしょう。
「本当はわかっている」ことに親は安心しますね。
正答率の高い問題が、家で解き直しても出来ないとなると絶望的な気分になりますが「ケアレスミスならまぁ、仕方ない」とね。次にやったら出来るだろうとね。
しかし、受験本番を想像してもみてください。
お子さんが入試の後に「家でやったら解ける問題をミスってしまった!」などと言い出したら、絶望的な気分になりませんか?
「家でやっても解けない問題をミスした」ことの何倍も、何十倍も、何百倍も絶望度は高そうではありませんか?
脅すつもりはございませんが、いえ、脅すつもりなのかもしれませんが、本当に1点の差、たった1点で絶望と希望に分かれるのが入試なのです。
よって、「取れる問題を取る」クセをつけることが4年生からできる入試対策となります。
もちろん、5年でも6年でも間に合わないことはありません。そのための模試や組み分けテストです。親も子も偏差値がどうとか、点数がどうとか、その「見た目」に惑わされがちですが、模試で大切なのは「見た目」よりも「中身」です。
結局のところ、「家で解いたら解けた!」の撲滅が「模試の役割」なのだと思います。
中学受験・ケアレスミス(主に算数)をどう直すか?
偉そうに語りましたが、うちもかなり悩みました。4年生の頃、娘の算数はケアレスミスの嵐でしてね。
30点分くらい凡ミスで落としたこともありました。ケアレスミス関連の書籍も何冊か購入しましたしね。
これらの本は技術的な面ではそれなりに役立ちました。
しかし、減ったと思ったらまた増えたりね。それは中学受験全体を通して言えることでしたが「好ましい状況」がなかなか継続しないわけです。
その中でなるほど!と思ったのが桜井信一氏の「ミスは偏差値が上ればヘル説」
150点中78点や82点では大差なし、1問の重みを知るのは100点を超える辺り、みたいなことが書かれていましてね。
高得点になればなるほど、ミスすることで本人が本気で「もったいない」と思うことができます。
そのタイミングで、ミスを減らす策を聞かされると「やってみよう」という気になるでしょうけれど、それまでは「今度こそ注意しよう」程度の意識だと思うのです。
(「桜井さん、うちの子受かりますか?」より)
今現在150点満点中80点くらいの子が次のテストで100点を狙うのはなかなか難しいですからね。考えられる策としては、まずは大問1のみパーフェクトを狙うとかね。
塾にもよりますが、前半部分は基礎・標準というテストも多いです。だったら、前半パーフェクトでいく、と。
結局のところ、偏差値なんか全体の尺度に過ぎません。子どもの頑張りがそこに反映されるとは限りません。
「できる問題を絶対に落とさない!」尺度の方が、子の頑張りを個別に正当に評価しますね。
これは傾向や進度の異なる外部模試を受ける時にも有用な尺度です。
なおかつ、来月になれば今月よりも「できる問題」は増えています。再来月にはもっと増えています。
「できる問題を絶対に落とさない!」精神でいけば、やがて、すごいことになりそうです。
模試を受け続ければケアレスミスも減る?
意地悪く言質を取らないように。
ただ、6年になってからはケアミスは減りました。「家でやっても解けない!」問題の方が増えてくる、という別の事情もありましたがね。
結局、模試を受け続けると、子どもの方もシュミレーションするようになるらしいです。「大問1を全問正解できたら何点になる」とかね、「前半行ければ偏差値はこれくらいかな」とか。
算数の成績は(も)乱高下は激しかったものの、たまに、よい点を取ってくることもあったわけです。
そうした経験値があると、桜井氏の説ではありませんが、1点の重みも強く感じられるようになります。
というわけで、わが家の場合、模試やテストの一番のケアレスミス対策は「模試やテストを受け続けること」でもありました。
「鶏が先か、卵が先か」といった結論となりますが、ミスは一度や二度で直りません。何度も何度も意識するチャンスがあったからこそ、減っていったのではないかと想像します。
模試の後、すぐ採点する子は伸びやすい
周囲や塾の先生の話ではテスト後すぐに自分で採点する子の方が「点数に対する意識」は高くなるようです。
まだなら、習慣づけをおススメします。「すぐに答案返ってくるのに!」とか言わずにね。
子ども自ら採点することで、正解・不正解の感覚が磨かれやすくなるわけです。
テストを終えてまだ記憶も鮮明なうちに、自分で採点して「あー、間違ったー!」「あー、もったいない!」となったなら、再度のミスも減りそうに思いませんか?
おっしゃる通りのハンドレッド。
これこそ自然なケアレスミス対策です。テスト直しにも移行しやすいですしね。直しをやるならすぐにやった方がよいわけで。
わが子の場合、4年の後半から問題用紙に途中式をびっしり書きこむようになりました。多分、答えも書いていたかと。
記号選択肢なんかは問題の方に〇つけてから写してましたし、それがミス防止にもなっていたよう。
さすがに国語の記述はしませんでしたが、用語くらいならテスト用紙にメモしていました。
なお、日能研ではテスト終了後、子どもの答案用紙をコピーして手渡します。あれは羨ましいシステムですね。
最後に補足。
これまでさんざ「家で解いたら解けた!」問題を撲滅せよ、と言ってきた私ですが、われわれは人間です。完璧な撲滅などありえません。
これまた書物の受け売りですが、「模試のミス率が全体の5%以下なら心配しなくていい」説。
難関校受験生が模試でミスをする確率(ミス率)は平均で7%程度だと思います。(中略)目安としては、ミス率が5%以下であればミスが少ない方だと言えます。
逆にミス率が10%以上であれば、ミスが多いということになります。(熊野孝哉「算数の戦略的学習法 難関中学編」)
なお、読者の中には個別とか家庭教師で答案チェックしてくんないかな?と思っている方もいるでしょう。
聞いたところによると、中受専門個別のSS-1
まぁ本チャンはその分お高いですが。
あ、さらにもう一つ補足。
公開模試に関しては以下も参考になると思いますよ。自分で言うのもなんですが笑。
徐々に点数を上げ、6年のクライマックスまで頑張っていきましょうね。
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