こんにちは。ハンドレッドの友です。
ひと昔前の話ですが「6年生から塾に通い、海城に入った」という男性がいました。彼自身の能力が高かったことは想像に難くないわけですが、たった1年の受験生活にして難関校合格とはなんと羨ましいことかと。
入塾を断られたって!?
中学受験のスタンダードが4年入塾になりつつある今、6年からでは大手の塾はまず相手にしてもらえません。ママ友は6年の春休みに塾を訪ね、みごと断られました。
何も知らないママ友は「まさか、断られるとは!」と暗たんたる気持ちになったそうです。彼女からすると、高校受験や大学受験なら中3や高3で塾通いを始める子もいるわけで、その感覚で置きかえると「4年生から塾に通う」なんて意味がわかりません。
「1年あれば十分じゃね?」くらいの気分でいて当然。ええ、同じように何も知らなかった頃、私だってそう思っていたことでしょう。
しかし、中学受験は高校受験の感覚ではダメなのです。
「中学受験の勉強は高校受験と違い、学校では習わない」→「だから、塾で教わるしかない」→「塾は5年生で受験範囲をひと通り終えてしまう」→「6年は応用、入試演習が基本」→「よって、4、5年生までの土台がなければ話にならない」みたいな前提になるわけで。
入塾がずれ込むほど合格パーセンテージは下がっていく?
ちなみに大手に断られたママ友は地域密着型の小さな塾と親塾とを掛け合わせ、偏差値40前後の学校に子どもを送り込みました。これはこれでパフォーマンスの高い受験のように思いますね。
一方で、難関校を目指すなら入塾タイミングを失うと、それ自体が致命傷になりかねません。
「中学受験、どうしようかな、どうしようかな」 4年が過ぎ、5年の夏を迎えても悩んでいるママがたまにいますし、その気持ちはわからないでもない。中学受験って怖そうなイメージもあり、特に初心者にとっては先送りしたい感じもある。
とはいえど。悩みに悩んで入塾がズレ込むほどに難関校合格のパーセンテージは低くなります。私は占い師ではありませんが、その程度の未来なら見えますよ。特に5年春を過ぎますと、ひと月あたり10%減くらいの勢いで下がっていくことでしょう。
そこは残念ながら、早々上がることはないのが中学受験。実際には低学年コースを開講している塾も多いですし、小1になるや受験準備コースに行く子もいます。月謝もまだ安く、教室紹介の文面を読むに楽しそう、学力を伸ばしてくれそうな気配があります。
ですが、次のようなエピソードをよく聞くのも確か。
「低学年コースでは成績上位にいたのに、小4で本格的な授業が始まるとどんどん下がり、ついに最下位クラスか!」
実際には下がる子ばかりではないでしょう。ただ、行っても行かなくてもあまり変わらないだろうなというのが持論です。
「いつから通うか」と「どの塾に入るか」はセットで考える
ともあれ、入塾はいつがベストなのか?
今は4年生から塾に入る子が一番多いと思います。特に難関校狙いなら、有利と言えば、絶対的に有利な気はします。この辺り、塾のテキスト事情にも関係してきます。
サピックスが「5年生で受験範囲を終える」カリキュラムで成果を上げたゆえか、現在は四谷大塚も早稲アカも「5年生で受験範囲を終える」塾となりました。日能研は6年前半で範囲を終えるじっくりベースですが、この先いったいどうなることか。
周囲には5年入塾の子どもも複数名いました。4年と5年のカリキュラムは重複します。4年で習った図形や特殊算は5年で再び学習します。
「だったら、4年から通う必要はないでしょ」と言われれば「なるほど、確かに」。
進度が早くなってもスパイラル方式は変わらないわけですから。
「4年からだと中だるみしそう」とか「2年でみっちり集中する方がいいのでは?」と言われれば「なるほど、確かに」。
ただし、「いつから塾に通うのか」と「どの塾に入るのか」はセットで考えた方がよさそうです。
サピックスに5年から通塾した子がメチャクチャ(本当にメチャクチャ)大変そうだったのに対し、
日能研に5年から通塾した子が比較的(あくまで比較的ですが)余裕そうに見えたのは進度の違いも大きいのではないかと。
ハンドレッド先生
おっしゃる通りと言いたいところですが、入塾してみないことには本当の資質はわかりかねます。
わかっていてもわからない振りをしたいのが親というもの。私のようにね。
もう一つ、塾情報を付け加えますと、早稲アカでは5年半ばに入った生徒に補習授業を実施していました。未習分野のね。タダでね。しかも、個別でした。
校舎にもよるでしょうし、その時の状況次第ではあるでしょうが、早稲アカはこうした面が手厚い塾です。ただし、通常授業と補習授業とでその子がメチャクチャ(本当にメチャクチャ)大変そうだったことは付け加えておきます。
4年になる直前です。塾の先生が書いたような本に「入塾は4年生からがベスト」なんて記述を見かけますと「この商売上手め!」みたいな気分に陥っていたわけです。そう思っていたくせにその手に乗ってしまったわけです。
ただ、この選択は吉と出ました。親の方も中受が初めてだったせいか、
「塾に慣れること」「効率的な勉強法を探すこと」「成績を軌道に乗せること」すべてが予想以上に時間が掛かったわけです。
4年1年間を棒に振ったとっても言い過ぎではないような。逆に4年入塾なら失敗するチャンスも多く与えられるってことです。
もちろん、これはあくまで個人の例。「入塾したの、5年なんだけど!」というあなた、当ブログを読み込んで私の失敗ループを徹底的に避け、最短距離を走りましょう!