こんにちは。
中学受験100%ウカルログの管理人ことハンドレッドの友です。
今回はタイトルそのまま、入試直前期にスタディアップ社会の「記号の森」と「暗記の極意777 アウトプット歴史」を使ってみた感想です。
おっしゃる通りのハンドレッド先生。
その存在は4年生の頃から知っていましたが、結構な金額に二の足を踏んでいたのですね。しかし、6年11月、思うところあって散財覚悟で購入したわけです。
結論からいえば、この購入は「勝ち」でした。当時、レビューを探しましたがごくわずか。ですので、書き残しておきますよ。
記号選択肢で唯一の問題集はスタディアップ
スタディアップとは中学受験で唯一の社会専門塾です。茶髪の気のいい兄ちゃんといった風貌の野村恵祐氏が運営していますね。いくつか本も出しています。
とかね。
基本、「社会は後回し」派の私ですがプロに言われますと、自分ごときの意見などフラフラと瓦解してしまいそうです。
先生のご主張は「算数の1点も社会の1点も同じ。だったら、勉強成果の出やすい社会で取るのが賢い」みたいな感じでしょうか。なるほど、おっしゃる通りの野村先生。入試直前期にこれほど心にしみ入る言葉もありませんね。
悪意のある物言いですね。
「社会を後回し」にしてきた娘ですが、6年前期はそれなりに検討しました。
吉祥の過去問も解けるだろうと思ったのが大間違い、70点満点の半分ちょいをウロウロしていたりですね(注:吉祥社会の合格者平均点は50点前後)。子の理科はひどいものでしたから、社会でカバーできなければ終了です。
で、【過去問分析のコツ】親が解いてみた吉祥女子 社会・地理編でも書きましたが、吉祥女子の特徴は記号選択肢が多いこと。しかし、その記号選択肢がどうにもピリッとしないわけです。
レベルとしては標準のはずですし、子どもの実力からしてもう少し取れてもよいはず。しかし、記号問題のその肝というか、取り方のコツがどうにもわかりません。
そこで、記号選択肢ばっかりの問題集はないかと探したところ、ほとんどなし。唯一検索で行きついたのが、スタディアップ社会の「記号の森」だったというわけですよ。時は6年11月。
おっしゃる通りのハンドレッド。
インターエデュあたりで相談しようものなら猛反対されたでしょうね。しかし、いいのです。社会はよい、ということにしておきましょう。人間、フレキシブルに考えるべきなのです。
「記号の森」は過去問分析のヒントにも
相変わらず長い前振りですみませんね。
購入しました。CD3枚付き、テキストは薄く、安っぽい表紙のペラっとした冊子。税込み2万円強。事前の口コミで覚悟はしていたものの、見ため問題でいえば、どうしたって高すぎです。
問題数は地理、歴史、公民で各33問+スタートアップ問題1問。入試問題からのチョイスです。数は少なめですが、11月時点での購入、その後の反復を考えるとありがたい量ともいえます。
が。
結論から言えば、1問あたり200円払った甲斐はありましたね。解説はCDのみ。活字での解説がないことに当初がっかりしたものですが、このCDが秀逸でした。
社会だけという前代未聞な塾形態で身を築いた人だけはあり、野村先生は実に優秀な語り部だったのです。
記号問題は一発で正解に導いて欲しい「一発問題」や「消去法で選ぶもの」、常識など「感覚で選ぶもの」があるそうで、99問すべてについて解き方のキモを説明。
で、その語り口が授業の再現調でテンポよし、リズムよしで、学習とはいえエンタメ性を忘れておりません。
実は娘はCD教材との相性がイマイチ、購入してもあまり聴かずに終わる懸念もありました。
が、野村青年の癖であろう「うん!うん」という一人相槌がたいそう気に入り、ゲラゲラ笑いながら聴きこむようになりました。
CDであるがゆえ、自然、親の耳に入ってきたのもよかったのです。そのひと月後、社会の過去問に親自らトライし、存外スムーズに分析ができたのは、彼の解説を聞いていたからにほかなりません。
「暗記の極意アウトプット 歴史」と「メモリーチェック」の違いは?
以降、娘の記号選択肢の正答率は徐々に上向きました。問題を解きながら、「これは一発問題」「これは感覚問題」と仕分けする娘の姿に野村(以下、敬称略)もきっと目を細めたことでしょう。
「記号問題の森」にすっかり気をよくし、「暗記の極意アウトプット 歴史」も購入しました。時は6年12月。
フレキシブルに考えるべきなのですよ、ハンドレッド。
とはいえ、こちらについては掲示板で「メモリーチェックで十分です」との声も見かけ、迷ったのですが買いました。
公式ホームページ内に女子学院に行ったお子さんの「直前期、ダメ元で購入して救われました!!」みたいな声がありましてね。
広告戦略? いいのですよ。戦略だろうと。要するに、人は自分の信じたいものを信じる生き物なのです。
「暗記の極意アウトプット 歴史」は赤シート付のテキストとCD2枚付き。一問一答式の問題集です。CDでの野村解説は問題全てではなく、抜粋部分のみ。講義CDとしては「記号の森」のが好きでした。
とはいえど、一問一答テキストは12月、1月とかなり使い込みましたね。全頁をコピーして答えを隠したテキストを作成、子にはそれを渡し、親はオリジナルを見ながら口頭で質問したりですね。
「メモリーチェック」とは違うのか?
あなたは聞きたいことでしょう。
「記号の森」同様で、装丁はメモリーチェックのが立派です。一問一答の体裁は「社会コアプラス」により近いでしょう。
ただ、「暗記の極意アウトプット」は全問入試問題というのが売りですね。社会のコアプラスは使ったことがないのでわかりませんが、他の教材にあまり載っていないような問題も時々見かけました。
一冊の問題集より複数の問題集! でも書きましたが、社会は特に一冊の暗記教材に頼ろうとすると「問題順に答えを覚える」「同じ問いかけでないと答えられない」現象が起こりがちです。
そうした理由もあって、うちは直前期は「暗記の極意」をメーンに、夏にすっかり覚えてしまった塾テキストや時に「メモリーチェック」などを併用しながら、暗記分野を固めました。
値段なりの価値ということであれば、正直、使い込むか否かに尽きます。
子が使い込まない場合、1科目で17800円(税抜き)はさすがに悲しい気分になります。
そういう意味での強制効果は期待できるかもしれません。
繰り返さなければ損だと思ったからこそ、親も頑張れたのでしょう。ただ、費用対効果で言うならば、この教材は直前ではなく6年前期までに入手するのがベターかなとも思います。ホームページの方にもそれは記載されておりますが。
ともあれ、この2つの教材を土台とし、冬休みに志望校の過去問参考書(参:下記の吉祥地理ほか)を読み込んで、年明け、娘の社会は急上昇しました。
1月校、得点の出る栄東難関Aでは社会が50点満点中48点だったと記憶しております。もちろん、塾の正月特訓などの成果も大きかったのでしょうがね。