こんにちは。中学受験100%ウカルログ管理人ことハンドレッドの友です。
合不合判定テストや日能研の合格判定テストや実力判定テスト、サピックスオープンに首都圏模試など中学受験には数多くの模試があります。これら公開模試の中心は小6世代かと思いますが、プレ模試的なイベントは小5から。
模試の違いはあるのか? どれを受けても同じなのか? 一体、いつから受けるのがいのか?そんな疑問も湧くかもしれません。
というわけで、シリーズで「中学受験・公開模試のひみつ」をお送りします。わが子が実際に受けてみた模試の体験談といいますか。第一弾は合不合と日能研の公開模試について比較していきます。
「サピックス>合不合≧日能研>首都圏模試」の難度
このブログは吉祥女子を始めとする偏差値60台の学校を目指すものです。ですので、まずはそこを起点に模試選びを考えていきます。
受けてみた感覚その他で言えば、関東圏の主な公開模試の難度は「サピックス>合不合≧日能研>首都圏模試」の順。
サピックスオープンは60前後の学校を目指すには競合のレベルが高すぎます。一方、首都圏模試は基本問題中心ですからちょっと物足りないでしょう。
結論からいいますと、偏差値50以上60前半の女子校を目指す場合は合不合か日能研の公開模試、この二択が基本となります。それぞれの特色を見ていきましょう。
合不合:男女別のデータが出る
まずは合不合です。母数も多い中学受験のスタンダードといえば四谷大塚の「合不合判定テスト」。
うちにとっては公開模試=合不合でしたが、ちょっと名前がよくないです。
なぜなら「合不合」とパソコンで打つと「不合」の文字はそのまま出ません。当初は「不合格」まで打たねばならず縁起が悪いこと、悪いこと。
四谷を少しにくみました。
ともあれ、合不合は志望校を6校まで選ぶことができ、それぞれの合格可能性(20%~80%)が出ます。
実施時期は「6年4月、7月、9月、10月、11月、12月」の全六回。このあたりはどこの模試も似たようなスパンだと思います(日能研はもっと多いですが)。
ちなみに、模試のムードが『The 中学受験』といった様相になるのは9月以降。「4月、7月の結果は気にするな」と塾の先生には言われました。
成績表はカラーで見やすいですよ。ペラ1枚なのでサピックスの小冊子になった成績表の力の入れ具合には及びませんが。
特色としては。男女別に強い気がします。平均点や偏差値、順位は男女総合バージョンと男女別バージョンの両方が出ます。
ほかの模試は未確認ですが、四谷の合不合は男女で若干問題が異なります。男子校志望者、女子校志望者には使いやすい気がしますね。
問題は「いきなり応用!」かと見まがうサピックスオープンとは異なり、標準から発展まで順序よくバランスよく出題されます。これは日能研も同様。
あくまで個人的な感想となりますが、偏差値60前後の入試問題と比べると合不合の算数や社会は易しめな気がします。
理科についてはどこの模試を受けようと、どこの入試問題だろうと、わが子は常に悪かったためコメントのしようがありませんが。
一方の国語はかなりの長文で記述の採点も厳しいです。10点満点くらいの記述問題で1点しかもらえないなんてザラ!子どもの書いた記述と解答とを見比べ「1点はおかしい。4点はくれるべきでは?」と思ったこともザラ!
うちがまさにそうでしたが、国語が得意でもボロボロになってしまう子もいるはずです。
そりゃそうでしょう。この世の中にひとの子の偏差値が低い話ほど面白いものはないですからね。しかし、この先を読む者がたとい一人であろうと、続きは書きますよ。
合不合:模試の問題用紙が印刷できる
さて、合不合で素晴らしいのは受けた模試の問題用紙をネットでプリントアウトできることです。
つまりは解き直しが容易。
子が通っていた塾では書き込みだらけの問題用紙を消しゴムで消し、再度コピーして解き直す、なんてことをやっていましたからいたく感動しました。
早稲アカや四谷のクラス分けテストなどもそうなのでしょうか? だとすれば、羨ましい限りです。
なお、四谷大塚では模試の映像解説も見られます。全問題の解説があるはずですが、うちの場合、どうにもパソコンの設定が上手くいかず、説明読んでも面倒くさく一度も見ずに終わりました。
合不合の一発変換は今ではできるようになりました。
長く社会活動から離れ、PCスキルを10年以上更新できていない母たちは多いのです。塾で働く人々は若人が中心ですが、その辺は配慮して欲しいものだと思います。
ちなみに、家庭教師や個別指導で飛ぶ鳥落とす勢いの中学受験専門個別指導塾の中学受験ドクターでは合不合やサピックスオープンの当日に速報で映像授業を行っています。
合不合の映像授業は受けた人しか見られませんが、こちらの動画は個別指導を受けなくとも誰でも無料で見られます。模試の傾向対策にも役立つかと。
なお、5年生には9月と1月にプレ合不合ともいうべき「志望校判定テスト」もあります。問題の傾向や難易度などは合不合と重なりますね。
四谷の公開模試は6年以前でも中学校の会場を借りて行われることが多く、本番の練習にはもってこいだと思われます。
大きな声ではいえませんがね。正直、うちでは合不合の合格予測は全くあたりませんでした。
けれど、受けてよかったと心から思っています。成績の乱高下が激しく緊張しやすい子は合格可能性は二の次、三の次で出来るだけ受けた方がよいと思います。それで悪い点数を取ってしまったら、当ブログを見て元気を取り戻しましょう。
なお、四谷大塚の「総合問題集 算数6年」は過去の合不合から問題を抽出したものだそうです。改定はされていないので結構古い時代の模試過去問という気はしますが。
四谷大塚のHPからも購入できます。
日能研・判定テスト:ちやほや「メッセージ」でやる気を促す
続きまして、日能研の公開模試です。
日能研は模試だらけですね。「実力判定テスト」とか「志望校選定テスト」とか「合格力実践テスト」とか。「実力判定テスト」は4年、5年、6年のいわゆる範囲ありの定例テストのようですが、その他の違いは私にはよくわかりません。
合不合のように合格可能性がしっかり出るもの、合格可能性ではなく推奨される学校がずらりと並ぶもの等、少しづつ違うようです。
6年で子どもが受けたのは志望校選定テストだけですので、以下はそれを軸にした話となります。
返却された成績表は、二色刷りで紙の質や大きさは四谷のそれより劣りました。
もちろん、ここでおしまいではありませんよ。
日能研にあって合不合にないもの、それは子どもに向けたメッセージです。チャレンジやZ会などの通信教材をやってきた人にはお馴染みの、子どもに語りかけるようなアドバイスが続くのです。
たとえば、娘が理科で偏差値42を取った時のアドバイス。
「今回のテストでは他の科目にくらべて、理科がちょっとできなかったかな? 問2の(1)や(2)は今の君の実力からすれば解けたはずの問題です。もしかして、勘違いとか注意力不足とかはしていませんか?」
文法的に少し変なところもありますが、いいのです。
「ちょっとどころのできなさではなかった」ものを「ちょっと頑張ればイケそう」な気にさせる絶妙な文章ですね。
また、同テストでは成績表におススメの学校がずらずら並びます。この時の志望校選定のアドバイスには「御三家クラスを視界にとらえられるところまで来ましたね」とあります。
リップサービスにも程があるってものです。
だからといって、その名を出されて嬉しくない親がいるはずもありません。
「まさか、そんな」と思いつつも「確かに他の教科は悪くないし」とかね。「御三家かぁ」「御三家ねぇ」。ややって、母は妄想するのです。
また、日能研の模試はネット上で偏差値のシュミレーションが出来ます。
「もし、問3(4)と問5(2)が合っていたらきみの偏差値は67!」とか。
その、問3(4)と問5(2)があり得ないほど難しかったりするわけですが、受験生をよい気分にさせるのになんと長けた塾なのでしょう。
塾として小学生に特化していることだけはあり、「ほめて伸ばす」基本をよくご存じです。
日能研・判定テスト:答案原本は当日持ち帰り、翌日には成績がUP
うちでは「実力判定テスト」と「志望校選定テスト」しか受けていませんので、あくまでそこからの判断となりますが。
わが子の場合、算数は合不合よりも取りやすかったです。
国語は漢字や語句・文法をしっかり出すイメージ(『完成語句文法』という名問題集を出しているだけはあります)ですね。
読解問題は6年生には易しめです。ほとんど差がつきませんから日能研で国語のできる子は知識問題ができる子です。
知識問題の多い学校を受けるのなら、こちらの模試だけでも構いません。けれど、読解の難しい学校なら少し不安な気もします。
たまたま娘の受けた回が平易だったのかもしれませんが、日能研生は一度くらいは他の模試を受けてみるのもよいかもしれません。
結局、誰にとっても完璧な公開模試など存在しないのです。相性もありますし、志望校によっても違います。今回の感想もあくまで個人的なものなので、気になる向きは実際に受けてみることをおすすめします。
さて、日能研の模試で感動したこと。こちらの塾は子どもが解いた答案をスキャンしてくれます。
日能研生にとってはこれまた当たり前の光景でしょうが、これは当たり前ではないのです。
合不合もサピックスも、通っていた塾でも、問題用紙の書き込みを見ながら、記憶に基づく答え合わせをしておりました。答案があればこのような不確かなことをしなくても済みますね。
また、成績がアップされるのもおそらく一番早い塾です。翌日には結果が出ます。四谷の場合、日曜実施だとして結果はその週の木曜あたりでした。
日能研・公開テスト:プロいわくちょっとヘンな模試だって?
前述した通り、日能研は模試が非常に多い塾です。公開模試のほとんどが6年12月で終着する中、1月にもこれを開催。
おっしゃる通りのハンドレッド。
ただ、一方でプロに不評の部分もあり、SS-1を創設した小川大介氏は「どの入試傾向にも当てはまらないヘンな模試なのですが、6年4月から実施される首都圏では唯一の模試なのでペースメーカーとして◎」みたいな話もしている。
この本については以下の記事でも紹介しています。
いや、けなしてるんでしょう。
でもね。私は日能研の模試にはけっこう助けられたクチです。これ、ほんとに。
テスト後に送付される資料には志望校別の受験者平均点も記載されるのですが。
実は、模試を受けた子の平均点はR4偏差値(合格可能性80%)を満たしていないことが殆どなのですよ。
なので、日能研は外部塾の子も一度は受けてみるとよいと思いますよ。受験は情報戦とはよく言ったものです。塾でもらった冊子って意外と目を通さずに終わりがちですが活用したもん勝ち。
なお、うちは成績乱高下すぎたので個別や家庭教師センターなんかの小冊子も結構持っていました。
結局行くことはなかったのですが情報収集の過程で知り得たことは多いですよ。素人である自分の5倍くらい情報持ってるし、これまた集団塾とは違う角度だったりする。
たとえば、学研の家庭教師
Z会の通信教育 中学受験コースも難関校の詳細な出題分析などボリューミーな冊子を配布することもあるのでチェックされたし。