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過去問100年分ですか!?やっぱり違う佐藤ママ『3男1女東大理Ⅲ合格百発百中 絶対やるべき勉強法』(佐藤亮子)

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子ども4人全員を東大に合格させた佐藤亮子ママ。いつだったか「恋愛禁止」「テレビは見せない」「親が靴下を履かせる」などの教育法で大炎上しましたが、東大百発百中では誰も彼も何もいえやしまい。

ハンドレッド先生
圧巻。完敗。流石。ぐうの音も出ないよ。

今や著作多数ですが、初期の頃に出た『3男1女東大理Ⅲ合格百発百中 絶対やるべき勉強法』はおススメ。中受に役立ちそうな内容を取り上げてみます。

目次

「少しやる」の半端はなし!「白か、黒か」「やるか、やらないか」の徹底した学習マネジメント

さて、今さらながらの佐藤ママの本。

非常にロジカルで具体的、本書には「母はマネージャー」といった文言もありましたがこの方にマネジメントをさせればどんなプロジェクトも成功することでしょう。

もとは英語教師だったようですが、企業の経営戦略部が本気で欲しがりそうな逸材です。

私は、判断の基準を「0か100か」にしていました。グレーゾーンなしに白か黒か、「するか、しないか」をはっきり決めるのです。見ない、しないと決めた方が明確でストレスがありません

(『3男1女東大理Ⅲ合格百発百中 絶対やるべき勉強法』佐藤亮子)

おっしゃる通りの佐藤先生。もはや経営者の格言のようですね。

テレビもゲームもスマホなんかもそうでしょうが「少しやらせる」の「少し」の判断の方が難しいというわけです。

兄弟が4人いればその都度4人分の判断が必要です。1時間と決めたところでズルズルといきがちですし、親が時間管理するのも非常に面倒なことでしょう。

ハンドレッド先生
いちいち時計見てないといけないしな。こっちが忘れてたらそれをいいことにやり続けるしさ。

おっしゃる通りのハンドレッド先生。とはいえど、“白か黒か”に膝を打つ母は多くても、実際にゲーム禁止に持ち込める母は少ないであろうということです。

本読んで感銘、しかし、ゲームは従来通りに「1時間」、そうしてうっかり忘れ子はやり続ける……。佐藤ママのようにはなかなかできないってことですね。近藤マッチだったら出来るかもしれませんが。

ハンドレッド先生
80年代に物心ついてた人間じゃないと理解できない比喩だな。

ですよね。本書は、マッチが歌ったように“俺の生き方、白か黒!”みたいな思い切った学習マネジメントなわけです。その徹底ぶりに清々しささえ感じましょう。

お弁当の時間をより楽しくするために娘のランチボックスを50個用意するとか、受験は時間と勉強量のせめぎあい、入試日までどのくらいの時間があるのか意識するため、分にして計算なさいとか。

なお、ある高2生の場合は大学入試まで196560分になるそうです。分にすると逆に抽象化しそうな気がしなくもないですが、佐藤ママの細かさに見惚れてしまいます。

さらに、佐藤ママは長女に東大100年分の過去問を解かせます。

100年ってシベリア出兵の頃ですか?東京帝国大学の頃ですか?100年分の過去問っていったいどうやって入手するのか?

どうやら東大だけではなく代ゼミや駿台などの東大模試の過去問も入っているようですが、集める母も集める母で、解く娘も解く娘でしょう。

しかし、東大を目指す人というのはあり難いことをする人たちです。中学受験においても御三家志望の親というもの、自分には発想すらできないことを徹底していたりするものですが、つまり、その部分での親の差なのでしょう。

塾の飛び級で小6クラスを二度経験した長女

ハンドレッド先生
東大っていうけど、しかしこの本、中学受験のことは?

中学受験にも触れられていますよ。幼児期から大学受験まで主に長女にまつわるお話なので女子親は特に重宝するはず。幼児期に購入すれば該当部分はそれだけ増え、お得になると思われます。

なお、長女は小2の時に浜学園に通い始めます。男子は短期決戦の方が上手くいく場合が多いですが、女子は長期戦でコツコツ行きましょう、佐藤ママは言います。

「早い時期から塾に行かせるのはかわいそう」と言う保護者がおられますが、そうではありません。合格するために必要な勉強量は決まっているので、その量を3年間でするのと5年間でするのとでは、後者のほうが毎日の勉強量は少なくて済みます。

(『3男1女東大理Ⅲ合格百発百中 絶対やるべき勉強法』佐藤亮子)

まったくもってごもっとも。しかし、「では、うちも小2から行かせましょう」と簡単に考えてはダメですよ。

この長女、佐藤ママの娘だけはあり、小2の時に小3クラスに入学しているのです。そのまま小4、小5、小6クラスと進みます。実際は一学年下。最後の年に、もう一度小6クラスに通ったわけです。

ハンドレッド先生
6年クラスを2回やったってことか?素晴らしい受験戦略だな。

おっしゃる通りのハンドレッド。いわゆる飛び級ですね。関西の塾で飛び級の噂は聞いてましたが、浜学園の東京支部でもやっているものなのか。(↓以下に詳細足しました)

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あまり賢明ではない自分のような母はすぐに妄想します。6年を2度やったのならどんなにか。それはそれは、わが子でもトップクラスも夢ではないかも、と。

しかし、長女のすごいところは2度目の小6ではなく、1度目の小6でトップに躍り出ていたことです。1学年上の子と戦っていきなりトップ!

今の今、妄想風船、ぱちんと割れた母もいるでしょう。ああ、遺伝、ああ、地頭。ああ、遺伝、ああ、地頭。

けれど、そんな母のつぶやきを佐藤亮子は一蹴しましょう。いくら地頭がよかろうと、小2で小3クラスに入るには親が意識して学力をつけねばなりません。ご存知の通り、小学生の1年差はびっくりするほどに違います。

本にも書いてありますが、未就学時代に佐藤ママがやったことは1万冊の読み聞かせ。念のため、1万という数字には0が4つありますからね。

また、塾に入るまで市販のドリルを根こそぎ購入。このママが「根こそぎ」という以上、本当に「根こそぎ」に違いないのです。

ハンドレッド先生
オレの夢はその本屋の店長になることなんだ。

そうですね。佐藤ママがもう一人お子を産めばよいのですがね。

なお、「こんなガチガチの教育ママでは子が大変」と思う向きもあるでしょう。当然です。私もそのように思っておりました。同書を読むまでは。

私の子育ての最終目標は、子どもが大人になって振り返ったとき、「実家でのお父さんとお母さんときょうだいたちとの生活は楽しかったなぁ」と思ってもらえることです。

(『3男1女東大理Ⅲ合格百発百中 絶対やるべき勉強法』佐藤亮子)

世論へのポーズではないのか?そう思う向きもあるでしょう。

ただ、個人的には「この家で育つのはなかなか楽しそうなのではないか?」と思いました。なぜなら、佐藤家自体がテーマパークのようなのです。勉強、小学生が大嫌いな勉強の。

ハンドレッド先生
テーマパークといわれたらオレはどこでも駆けつけるぞ。

そもそも、大嫌いな勉強の、その勉強って何ですかと聞かれたら、答えられる小学生はいないでしょう。

勉強とは広く「学ぶこと」だと思うのですが、それ自体に嫌われる要素があるわけではなく、探っていけば「やらされるのがイヤだ」「ずっと拘束されるのがイヤだ」「覚えられないからイヤだ」「怒られるからイヤだ」みたいな部分が嫌いの元凶となっているはずなのです。

教育ママたる佐藤ママの教育とは「じゃあ、どうやって“やらされ感”をなくすか」とか「どうやって覚えやすいようにするか」みたいな部分から入っていってる気がするのですね。

「できない理由を探すのではなく、どうやったらできるか」を考える。敏腕マネージャーにもほどがあります。

ハンドレッド先生
その気にさせる仕掛けづくりがうまいってことだな。

ともあれ、受験母の膝を打つ箇所も多く、具体的な勉強法も豊富。同書は受験母の自己啓発にも最適です。読んだ後は自分もがんばろう!と思えるからです。

しかし、そう思っても多くの常人は実行できません。その意味でジャンル的には偉人の本に近いものともいえましょう。

逆にできたとしたら?それはもう、確実に頭一つ抜けるはずですよ。

※ブログが本になりました!佐藤ママとはレベル違い過ぎますが合格率20%でも全勝の話。凹みメンタルに効きますよ。

※なお、佐藤ママの子どもたちが通った浜学園は関西の難関中受志望者なら研究しておくべし。1週間0円の入塾体験もあります。

資料の網羅性は高く小1から小6まで塾生も使えます。もちろん、関西圏、中受志望の人は入手しとくべし。

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