吉祥女子の国語入試問題は物語文と説明文の読解が一題ずつ、大問3が独立した漢字問題(読み2点、書き10点の計12点分)とで近年安定しています。
なんてことは、赤本見ればわかるでしょうよ。以下に20年分の過去問を入手し、親も解き、添削し、分析した出題傾向を綴ってみたいと思います。
ハンドレッド先生のいう通りですね。読みたくもない勉強の話、もっとつかみを考えなくては。こんな感じでいかがでしょう?
国語偏差値43を取った娘が過去問で合格点を上回ったその秘密とは!?
大人しくいうこと聞いてりゃ、つけあがるカエルですこと。確かにね、言い過ぎ感は否めません。偏差値43は事実ですが、本当は国語は得意だったのですから。
※その前に国語偏差値43が気になりましたら、得意な国語が43へ。
現代小説が増えてもDNAは「昔」設定
まず、物語文の出題傾向について。
平成10年以降この20年間の吉祥国語をざっと振り返ってみますと、近年、物語文は小学生にも読みやすいものが選ばれるようになってきました。
宮下奈都だったり、瀬尾まいこだったり、本屋に平積みされるような、読みやすい、わかりやすい青春小説ですね。女子は比較的得意そうです。
が、だからといって安心してはいけませんよ。
油断していると、唐突に山本有三の『路傍の石』が出てきたりするのが吉祥です。山本周五郎もお好きなようです。
さぁどうぞ、ハンドレッド先生。
このように、瞬時にして思考が止まってしまうような文章が出てきたりするでしょう。
これらの物語文も読んでいくと面白いですよ。面白いんですがね。その面白さが小学女子に理解できるかどうかは謎でして、拒否反応から低すぎる点数を取ってしまう子がいても不思議ではありません。
現代ものの出題が増えているとはいえ、昔設定の物語に慣れておくに越したことはないでしょう。
しかし、時代小説を読ませる時間はもはやない。そういう向きには、過去問読みです。
吉祥国語の物語文は年代をさかのぼるにつれ、昔風の設定が多くなってきます。19年度には別の山本周五郎作品も登場します。
「過去問をどこまで遡るのか?」はたびたび取り沙汰されるテーマですが、吉祥国語に関してはあればあるほど目を通すのが良いと思います。
見たところ、
「平成19年度以降、問題文が長くなっている」
「平成20年代初期には物語文が出ない年もあった」
「過去5年間とそれ以前とでは抜き出しの条件設定が若干変化してきている」
などはありますが、素材文そのものは今使われていても違和感はない気がします。
というわけで、直近5年分は6年秋以降に取っておくとして、それ以前のものはどんどん読ませてよいでしょう。解くのではなく、本文を読むだけでも効果は十分と思います。