こんにちは。中学受験100%ウカルログの管理人ことハンドレッドの友です。
さて、今回は吉祥社会・公民編です。何を隠そう、社会で一番苦手な分野でした。
あなたもね。
内輪ウケたっぷり、このやり取りの意味がわからない人は吉祥社会・歴史編、吉祥社会・地理編を読んでください。吉祥狙いなら、きっときっとお役に立てるはずですよ。
先に言い訳の続き。娘は公民が比較的できたため、親が分析したものは歴史や地理に比べ、やや少ないです。ですので、+αの分析はパソコン前のあなた、スマホの前のあなたに掛かっていますよ。
「地方交付税交付金」と「国庫支出金」はどう違いますか?
まず、三権分立であるとか憲法の条文であるとか、公民オーソドックスは押さえておかなくてはなりません。堅苦しくて面白くない事項の連続ですが、修行と思って暗記しましょう。それにともない景気とかね、消費税とか、インフラの問題とかもね。
で、オーソドックスを押さえつつも、忘れてはならないのが地方自治です。公民の中で地味めな存在ゆえにさらっと流したくもなりそうですが、吉祥志望者は決して流してはいけません。
たとえば、「地方交付税交付金」と「国庫支出金」。
2つの違いはなんですか? わからない?
おさらいしますと、両方とも「国が地方に支給するお金」です。「地方交付税交付金」は使い道が自由なのに対し、「国庫支出金」は国が使い道を決めるお金です。ここに学校建てろとか、川汚いから河川整備しろ、とかですね。
おっしゃる通り。わたくしは世知に疎い怠けものの主婦に過ぎませんので。
地方公共団体絡みの「監査請求」や「首長・地方議員の解職請求」、その際の「必要な署名数」「提出先」やらも良く出ます。漢字ばかりでまったく楽しくない文章ですが、しっかりセットで覚えてください。
例えば、記号選択肢の中でこんな感じ↓の問題が出ます。さて、〇でしょうか、×でしょうか?
「イ・有権者数の50分の1以上の署名を選挙管理委員会に提出することで、議会の解散を請求することができる」(26年第一回)
残念でした!「議会の解散」は「50分の1以上の署名」ではなく「3分の1以上の署名」です。議会の解散とか議員の解職請求というのは、仕事を失う人が出てくるかもしない請求ですよ。
ですので、そう簡単に可決されてたまるものですか。監査請求や条例の制定は50分の1以上でOKですが、よりたくさんの署名が必要になるのです。
では、次はどうですか?
都道府県知事や市町村長の解職を請求するためには、有権者の50分の1以上の署名を選挙管理委員会に提出する。(27年度第1回)
残念でした!言ったでしょう。パパの仕事がそう簡単になくなったら困るでしょうが。小6で解雇されたら中学受験どうすんですか?? ですから、これも3分の1以上の署名が必要です。
おっしゃる通りのハンドレッド。これらに面白さを感じる女子は少ないでしょう。わたくしとて、解いた当時はいろいろわかったつもりになりましたが、今は苦痛です。早く終わらせましょう。
ともあれ、吉祥では国の政治や国の税金問題などメジャーどころが顔を出す一方、地味めな地方自治問題もよく出ます。
28年第一回にも出ましたし、29年2回、29年3回でも前述の国庫支出金含む記号選択肢が出題されました。もちろん、ほかにもあるかもしれません。しっかり繰り返し、準備しておいてください。
過去のリード文から出題されることも
吉祥は核や環境問題も時々出てきますね。
「第五福竜丸事件」や「核拡散防止条約」、「包括的核実験禁止条約」などが過去に出題されてきました。記号選択肢はもちろん、年代並べ替えの問題(26年度3回)だったりでね。
なお、環境問題は公民でも、地理でも、出題されたことがあります。
30年度の第3回公民では次のような正誤問題がありましたね。
〇ですか?×ですか?
1992年に行われた国連環境開発会議では「かけがえのない地球」という考え方のもとに、地球環境を守りながら、発展途上国の開発を進める計画が採択された。
正解ですが、あなた、勘で答えたでしょう。
記号問題の正答率を上げるには×の場合の理由をしっかり考えることです。
今回の場合、誤りは「かけがえのない地球」。正しくは「持続可能な開発」になります。「かけがえのない地球」は1972年にストックホルムで行われた国連人間環境会議ですね。
実は、25年度第一回地理に上記の類題がありました。
この回のリード文は公害や環境問題についての解説なのですが、非常にわかりやすいので読んで理解するとよいと思います。中で触れられる「京都議定書」は同じく30年度3回公民に出題されてますよ。
吉祥社会は問題に入る前に、長い解説があります。なかなか面白いのですが、本番の時は読み飛ばしながらでないと、時間が足りなくなりそうです。
吉祥先生もそれは想定していらっしゃるでしょうが「では、何のために長いオリジナル文を書いているの?」と疑問にも思います。そこはもう、次年度の受験生のため。過去問を解く子どもたちのためだと解釈し、有難く味わいましょう。このリード文から後に出題された問題もございますので、復習の際はしっかりと読んでください。
ただし、読み込みの重要さでは「記号選択肢の各文章>各分野のリード文」です。時間のない時は前者を優先しましょう。
正誤を見極めるウラ技
さて、分野に限らず、記号選択肢の多い吉祥社会。正誤関係がどうしても思い出せない時、たまに使える裏ワザがあります。それは、問題文が雑なものを外すこと。
例えば、29年度2回には2016年の参議院議員選挙について、以下のA、Bについて正誤の組み合わせを問う問題が出ました。
A 複数の選挙区で、民進党などの野党が候補者を一本化した。
B 自由民主党からの当選者は121人であった。
両方とも知らないとして。
どちらも「間違っている」という問題を普通の人間は作らないでしょう。ましては吉祥先生です。
普通に考えて、どちらかが「合っている」、どちらかが「間違っている」はずです。ハンドレッド先生、あなたが吉祥先生だとして、どちらを生徒に覚えて欲しいと思いますか?
おっしゃる通りのハンドレッド先生。
当選者の人数なんて歴史的に見ればまったくどうでもよいことでしょう。より大事そうなのは野党が候補者を一本化したことでしょう。実際、答えはAが〇、Bが×です。
常に、とはいえませんが、先生の立場に立ってみると答えが見えてくることがあります。記号選択肢しかりで、間違いの文章はよくよく読むと、なんとなし雑です。
“都道府県知事や市町村長は住民から直接選挙で選ばれるため、条例の制定や改正や廃止については議会の審議を経ずに決定できる”(27年度1回)
さらっと流すと気づきませんが、きちんと読むと「選ばれし者は勝手に条例を変えてOK」ってことを言っているのですね。そんなばかな。PTA委員だって何かルールを変える時は保護者にアンケートを取るでしょうが。学級委員だって委員会で話し合って決めるでしょうが。
確かに。けれど、逆を取れば、社会の記号選択肢を読み込むことで国語力もつくということです。
そもそもが吉祥国語も記号選択肢だらけ。国語の勉強時間などこの時期、ますます取れません。即効性のある社会をして、国語トレーニングまで出来てしまうのはお得です。
絶対にお得ですよ。前向きにそう考えましょう。
総論としてはとにかく繰り返す、繰り返すこと。特に記号問題は間違い部分を正解に直し、丸ごとそのまま覚えてしまいましょう!
丹念にやっていけば、必ず、必ず、社会の点数はアップしますよ。
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