こんにちは。中学受験100%ウカルログ管理人ことハンドレッドの友です。6年生はいよいよ本番が近づいてきましたが、いかがお過ごしでしょうか?
それはタイトルに対するイヤミでしょうか。
「直前期に新しい問題集を買うな」「直前期に新たな単元に取り組むな」「直前期に難しい問題を解くな」はよくある直前期セオリーですが、基本的にはおっしゃる通り。
しかし、進ちょく状態は子それぞれ、教科によっても子それぞれです。
「基本のセオリーから外れた場合はどうなるのか?」「それは落ちにつながる道か?」
ヒヤヒヤしながら最後の一手に迷う親御さんもいらっしゃることでしょう。
果たして、いったいどうなのか? 基本形を外れてしまった体験から綴りたいと思います。
6年12月なのに、まだ、社会の暗記ですか??
おっしゃる通りのハンドレッド。
今更ながらの社会の暗記教材と記号選択肢の問題集です。11月下旬から12月初旬あたりでしたでしょうか。
「直前期にあわてて問題集を買う親」とはどうにも頭がよくない感じです。人には知られたくないような、なんともいえない気持ちだったことを覚えています。
全員におススメできる話ではないのですが、うちの場合、この選択は吉と出ました。
娘の実力と問題集のレベル、タイミングとが、たまたま合っていたのでしょう。
わが子が社会を本格的に勉強し始めたのは6年11月のことでした。
「苦手は6年10月頃まで。11月には得意科目を頑張りましょう」といった説に則ったわけです。そこはセオリー通りですね。
10月までは苦手の理科を、その後は社会を核とした勉強スケジュールに変えたのです。
6年夏、塾でがっつり暗記テキストが出ていましたので、そちらはほぼマスターしておりました。模試も決して悪くはなかったのです。
一方、模試では取れても過去問は取れない。特に記号問題が取れない。塾テキストの暗記教材をマスターしても、言い回しが変わると答えられない。
苦肉の策の『スタディアップ社会』です。12月はこの教材とメモリーチェックとで口頭試問や演習を繰り返していたように思います。
で、年末にですね。
受験ママ友に
「いまだに社会の暗記をやっている」と話しましたら
「えっ? まだ? まだ、やっているの?」
とびっくりされた記憶があります。
言った当人もついつい思わず、といったていでしたがね。
確かにね。他人の話なら「大丈夫か、ママ友の子!」と心配になりましたでしょう。
しかし、大丈夫でしたよ。
自己分析では、「塾テキストをほぼマスターしていたこと」が大きかったのではないかと。
暗記ものの2冊目は思うより時間は掛かりません。
口頭試問なら2週間もあれば一巡できますね。間違えたものをもう一巡。これは3、4日で終わります。さらに2冊を並行して間違えたものをもう一巡。
娘にとっての12月社会は「新しい問題をこなすことでステージが上がる段」、そんな時期だったのだと思います。
その後、過去問の反復に入ったわけですが「言い回しが変わっても答えられる」「多方向からの質問OK」の状態になっていたことで、開花のフックにつながった気がしますね。
なお、うちはスタディアップ社会を使用しましたが、メモチェでもコアプラスでも他の暗記教材でも似たようなものだと思います。四谷の「四科のまとめ」はもしかすると量が多いかもしれませんが。
「直前期」×「新しくて難しい問題集」は最悪の組み合わせ
ありますよ。
前述の話は社会だったこその側面も大きい。
直前期に買うと、高確率で失敗するのは算数です。実をいえば、6年9月か10月に「中学ヘの算数」別冊と難しめの図形問題集を2冊ほど購入しました。
血迷ったのです。吉祥算数で図形が取れなかったのでね。
結局、受験終了後、新品未使用でメルカリ売却。
「やること、てんこ盛り」のこの時期に問題集を買うのはバカというか、なんというか、やはりバカでしたね。
なお、何らかの考えがあってどうしても新たに問題集を購入したいのなら、今のレベルを補足するものにした方がよいと思われます。
「直前期」「新しい問題集」「難しい問題集」の三つ巴は最悪の組み合わせです。塾ならばいざ知らず、ご家庭で解けない難問と格闘しすぎることのないように。
それが基本とは思います。そもそもが「志望校の過去問」が「見合ったレベル」でないことの方が多いはず。
過去問で手一杯の時に、さらに難題増やすなよ、という感じでしょうか。
その一方、解きやすい問題といってもこの時期になると「探す方が難しいのでは?」という気もするのですが。
短期記憶でOK!あえて直前期にやった単元
うちでいえば、理科の「光」や「音」がそうですね。
直前期も直前期、1月受験の合間にほとんど初めて勉強していたような気がしますよ。
というのもですね。
志望校の吉祥女子ではこれらの単元はたまにしか出ません。6年生の間、何度も反復するほどのバリューはないと思い、1月まで棚上げにしてきました。塾の先生とも相談して、その戦略を取ったのですね。
たとえるなら、塾の月例テスト対策みたいなものでしょうか。
何度も反復することで長期記憶を目指すのではなく、敢えて直前期に押し込んで短期記憶を目指したのです。
理科で点数を取れそうな子にはもったいないやり方かもしれませんがね。
月例テスト対策と考えると、直前期でもできる勉強の幅は変わってきますね。
月例テスト前なら「新しい問題には手を出さない」「難しい問題には手を出さない」なんて発想はありませんからね。
おっしゃる通りのハンドレッド。
この辺り、文章で伝えるのは難儀ですね。
要は子どもの出来具合とのさじ加減なのですよ。難しさにも程度の差はあります。入試直前期の問題なんて「基本、全部難しい」のです。
本当のところ、直前期には「解けない問題はもうない!」位が理想的だったわけですがね。
6年12月には「完成形」?それは4、5年生の幻想か
4年や5年で思い描いた6年12月はこうではなかったのです。
6年12月とは「過去問はオーケー、苦手も克服済み。受験本番までこれまでやったことを忘れないよう、リマインド対策を重視」する日々のはずでした。
この時点で「難しい問題」はもうないはずだったのです。
しかし、現実は↑のような人々はわが子に限らず、ほぼ見かけませんでした。
5年生だったか、6年初めだったか、『塾では教えてくれない中学受験 親の鉄則』という本を読んだのですね。本書には6年後半から直前期にかけてのスケジュールの立て方が詳しく載っていました。
12月、暮れも押し迫った日の子の勉強予定とかね。
その記憶はおぼろげながら「場合の数と水槽の容積とろうそくの燃え方とその比」とか苦手単元、盛りだくさん。それについては著者の梅津先生も書いていらっしゃいましたが
「えっ? まだ? こんなこと、まだ、やっているの?」とあっけに取られたものでしたよ。
おっしゃる通りのハンドレッド。
とかく読者とは勝手です。「まだ、こんなことやってんの?」「いったい全体、大丈夫なのか?」と嬉しそうに心配するわけです。
大丈夫も何も、先生のお子さんは「有名中学に合格率20%から奇跡の合格」を果たしているわけですがね。
こうした体験談を糧に、わが子も同じ軌跡を辿ったわけです。シャレのつもりはありませんよ。
ともあれ。現実の6年12月なんて、存外みんなこんなものじゃないかと本書を読んだ一年後に実感したわけです。
「あれ」も「これ」もが10倍速で頭に入るのが直前期
繰り返しますが、今が4年生、5年生、あるいは6年初めだったりしますと、6年12月は「ほぼ完成」をイメージしがちです。
が、実際のところ、そうはなりません。
「いいや、行くさ」とスマホの前でうそぶいて見せたあなた、1年後、2年後には涼しい顔をしていられませんよ!?
6年12月。確かに完成期には違いありませんが、今日はまだ完成していなかったりするわけです。
「苦手単元」「暗記単元」「志望校の過去問の時間配分」やりたいこと、やることは、まだまだてんこ盛りの時期なわけです。
しかし、「直前期=伸びる」の法則があるように、このシーズンは思った以上に頭に入ります。
「あれ」も「これ」もと、ものすごい勢いでボールを投げつけられ、子の方はこれまでの10倍もの勢いでボールをキャッチし続ける、そんな時期なのです。
「あれ」も「これ」もと欲張り過ぎると計画倒れにもなりましょう。
けれど、欲張り過ぎないよう意識しつつ、「あれ」も「これ」も、とやらせていたら、あらら、なんだか入ってしまった、そんな時期だったりもするわけです。
本番まで、あと45日、あと30日。
本番まで、まだ45日、まだ30日。
おっしゃる通りのハンドレッド。たかがテスト。実際のところ、入試なんてたかがテストです。「直前期に、難しい問題、新しい問題ばかりやり過ぎない」こと。
とはいえ、守りに入るのはまだ早い。お子さんはまだまだ攻められます。今からでも、やれることはたくさんありますよ。