中学受験の国語

【国語の線引き】得意だったのに取れなくなった理由と関係あるのか?テスト用紙を大公開!

こんにちは。中学受験100%ウカルログ管理人ことハンドレッドの友です。

親子ともども文系ゆえ、受験は基本「算数で決まる」派できましたが、算数推しばかりしていたら「じゃあ、国語が取れない子はどうすんのさ?」といったご指摘を受けましてね。

ハンドレッド先生
ハンドレッド先生
国語で稼いできたやつにはわからんのだな。その取れなさが。

よく誤解されるわけですが、この際、はっきりさせておきますよ。

「国語という教科は何もしなくても取れる子は取れる」「国語力というものは衰えるものではない」「国語は成績が伸びるまで時間が掛かる」と言われますね。

半分は正しいですが、半分は間違っていると思います。

ここぞとばかりに自慢しますと国語に限り、娘は常に上位クラスにおりました。志望校の過去問も早い段階で合格者平均を超えました。

と思いきや、自慢の娘はプレ合不合で国語偏差値43をマークしたこともありました。

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ハンドレッド先生
ハンドレッド先生
要は天狗になってはいけないってことだな。

おっしゃる通り、と言いたいところですが、ここでまとめに入らないでください。話が終わってしまうでしょうが。

娘は国語が得意ではあったものの「何もしなくても常に取れる」わけではありませんでした。

むしろ、算数中心の学習のなか「国語力の衰え」を感じることもありました。

と思いきや、テコ入れにより「その月のうちに成績が上がった」こともありました。

かくいう私は学生時代、国語クィーンの名を欲しいままにしてきた人間。国語については一家言ございます。そこで、実際にやってみて効果を感じた学習法をご紹介いたします。

初回は読解のキモといわれる「線引き学習」について。

以下は「国語得意な子」向けの勉強法であり、同時に「偏差値43の子」向けの勉強法でもありますよ。

娘の問題用紙は書き込みがゼロでした

受験時、自宅には国語読解本や問題集が20冊以上ありました。

おすすめはいずれ紹介いたしますが、それらの本に必ず書いてあったのが「線引きの重要性」です。塾の先生もよく言いますね。「お子さんに線引き、印つけの習慣をつけさせてください」と。

ひるがえって娘の問題用紙。小5秋ごろのテストです。

書き込みはゼロ。全ページがこの状態。未使用と見まがうほどの美しさ。セオリー通りなら「国語のできない子の問題用紙」の見本のようでしょう。

しかしながら、この状態にして塾テストは150点中129点。またしても自慢ですが、偏差値は65を超えました。

ハンドレッド先生
ハンドレッド先生
 イヤなやつめ。「線引き」しないで取れるってか!?

イヤなやつですが、入塾直前までやってたブンブンどりむの効果すごーと思ってました。この状態で取れたのですからね。

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国語が得意だったのに!成績下がったのは線引きしないから?

ただ、さしたる対策をしなくても点数が取れたのは小5の後半まで。

外部模試でまさかの偏差値40台を取ってしまった!これは別ブログに詳しいですが

「いい気味め!」あなたは今、そう思ったでしょう???

ともあれ、6年が近づくにつれ塾の読解問題も難しくなり、以前ほどは取れなくなっていました。

で、今更ながら、線引きの重要性を娘に語った結果。

ハンドレッド先生
ハンドレッド先生
この線引きって意味あるの?

さぁ?

どうでもよいおしゃべりとか、なんとなく「引いてみた」傍線も散見しますね。

「むちゃいうな。」の横に引いてあるのは、状況設定を表しててそうだから大事だと考えたのでしょう。ただ、活字の上に傍線が掛かっていたり、全体的に読みづらいです。

結局、一般に国語が得意な子だってこの程度。

「大切なところに線を引きしなさい」、言ったところで小学生にはそれ自体が難しいわけです。そもそも娘は「線引き」を何故しなければならないのか、理解できていない気がしました。だって「線引き」しなくとも取れたわけですから。

そこで、塾の先生に相談しました。返ってきた答えは意外でした。

「あまり、こだわり過ぎなくてもいいと思います」

「過去にも国語の出来る生徒さんでまったく線引きをしない子がいました。自分なりのやり方があったのでしょう。そもそも線引きは問題を解きやすくするツールに過ぎませんし」、そんなことを言われた記憶がありますね。

この話を聞いて、以前読んだ国語本を思い出しました。

他人に説明はできないけれど、その子なりの解法が先にあった場合。セオリーを教えることで成績が下がることもある、と。

国語が得意だったはずなのに急落した場合。こうした可能性もあるかもしれません。きちんとした指導のもとなら、いずれ再浮上するでしょうがね。

で、中学受験、国語の線の引き方は……

ハンドレッド先生
ハンドレッド先生
どちらにしろ、得意な子の場合だろ。苦手な子は線引きしろってこと?

ただ、思うのですよ。

そもそも国語が得意な子すらまともな線引きができないのに、苦手な子が出来るのか、どうか?

前述したように「大切なところに線を引きしなさい」、言ったところで小学生にはそれ自体が難しいわけです。

一方、読解本を読みますと、このようなお子さんのために線引きのルールが詳細に書いてあったりします。

「指示語が出たらマルつけろ」とか「接続詞にマルつけろ」とか「具体例の前後は大事だから線引け」とか「『つまり』『要するに』の後は結論だから、線を引け」とかですね。

その細かさ、面倒くささときや、かつて国語クィーンであったわたくしだって二の足を踏むわけです。

苦手キッズなら「指示語って『それ』でいいんだっけ」「具体例ってどういうのだっけ?」とか、そちらの方に必死になり、ぐちゃぐちゃのマーキングだけでテスト時間は終了。かえって成績が下がりそうです。

線を引くのは設問部分だけでOK

ハンドレッド先生
ハンドレッド先生
じゃあ、どうすんのさ?

線引きをするなら、本文より設問部分でしょう。

塾の先生と相談した結果、子に線引きをうるさく言うのは「設問のみ」でよいことにしました。

可能であれば、本文の「対比」部分にチェックを入れるくらい。それすら、わが子はなかなかできませんでしたが。

たとえば、設問にある「適当なものを選べ」「適当でないものを選べ」には必ずチェックを入れさせます。

こういう基本的な見落としこそ、絶対にやってはいけません。

選択肢では本文と違うことが書いてある文章のヨコに×を入れる。これも基本中の基本ですが、これらが出来れば良しとしました。

本文のマーキングが完ぺきにできたところで、それらすべてが設問に出てくるなんてことはまずありません。

本文をしっかり読み込むのは読解の上では正論ですが、時間の限られた入試では現実的ではありません。

解くのが早い子ですら時間ギリギリになるのが国語です。「適度に強弱をつけて読みなさい」とアドバイスしたいところですが、小学生の経験値ではそれもまた難しい。

結局のところ、試験中にやることをいかに少なくするか、それに尽きるわけです。

線引きルールは読むだけでも国語力が上がる?

ハンドレッド先生
ハンドレッド先生
だけどさ、線引きって論理だろ。それを通して読み方を学ぶ子もいそうだがな。

おっしゃる通りのハンドレッド。
自分の読み方が正しいのか、間違っているのか、当人にはわかりません。当人以外にはさらに確かめようがないですね。

そんなお子さんを、正しい読解に導くのが線引きのセオリーです。

「要するに」「つまり」などの後には結論が書かれていることが多いとか。

文中で何度も繰り返される言葉は本文テーマに関係する場合があるとか。

対立や対比のパターンとか、情景描写の意味とか。

線引きのルールを知るうちに「前に読んだけど意味がわかんなかったアレ。アレはそういう意味だったのか!」と腑落ちすることもあるでしょう。

文章というのは細かな「公式」で成り立っています。その「公式」を理解することで、国語の成績が急上昇する子もいます。特に理系男子にありえそうですね。

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というわけで、線引きの方法を学ぶこと自体は有意義だと思います。たとい、自分で引けるようにならなくても。

ハンドレッド先生
ハンドレッド先生
マスターしたら大学受験まで使えそうだけどな。

 

おっしゃる通りのハンドレッド。
ただし、時間がかかり過ぎます。高校生なら10の説明で済んだとして、小学生相手では100やら200やらいかにも果てしなく掛かりそうです。

学習効率としてどうなのか? われわれは国語以外にもやることはたくさんあるわけですからね。

もちろん、今の今、鋭意努力中で「他の追随を許さない線引き」を目指すならば、是非とも続けてください。セオリーを自分のモノにできたなら、必ず勝てます。

けれど、もし、「引いてるんだか?引いてないんだか?これが意味ある線なのか?」判然としない場合はだいたいのところで諦めてよいと思います。

そういう子どもたちのために、ほかにも効率のよい勉強法はあります。

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ハンドレッド先生
ハンドレッド先生
ホントに成績あがるんだな?

ガッテンです。

中学受験3年間のあいだ、国語の成績は何度か↑し、たまに落ち↓を繰り返しましたが、6年最後の最終兵器は「ばっかり勉強法」でしたから。

ちなみに何度か↑した勉強法と問題集は以下のブログでも。

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「志望校の合格可能性20%」でも偏差値60校に全勝した体験記です。管理人の本職はライターで朝日新聞出版「アエラキッズ」など教育系の寄稿も多数。※本ブログをkindle書籍化した「足りなくても勝てます」が子育てジャンルで1位を取りました!