こんにちは。100%ウカルログ管理人ことハンドレッドの友ですよ。国語についてはこれまでも何度か書いてきました。
実はそうではないのではないかと、二重否定で考えるようになった今日この頃です。
国語の成績の良い子とは「直感で解いて正答する先天的タイプ」と、「論理で解いて正答する後天的タイプ」とがいますね。「直感」と「論理」、2つの資質は逆向きです。文系と理系くらいの違いがあります。
「直感」でガンガン解けても難易度が上がるにつれ「直感」だけでは解けなくなるのがまた国語。今回は、「できない国語を!」「落ち目の国語を!」なんとかしたい親御さんに読んでいただければ幸いです。
お子さんの国語力をチェック!
まずは、以下に女子学院の入試問題を挙げました。肝心の本文がないのですが、お子さんと一緒に解いてみてください。4年生や5年生もどうぞ。
平成18年度と少々古い問題でしてね。そもそも著作権の関係で本文は赤本にも載っていないのですよ。
問一 本文①の「技術者までもが消耗品となる」とは、どういうことですか。次から選び、記号で答えなさい。(平成18年度女子学院)
ア、技術者になると出世がはやい。
イ、技術者なんかいらなくなる。
ウ、技術者さえ次々と新しく入れかわる。
エ、技術者まで落ち着いて仕事をしない。
この問題はね。大人なら本文を読まずに解けるでしょう。「消耗品」の意味がわかっているお子さんにとっても難しい問題ではない。
ハンドレッド先生。正解は?
ブッー!!!
カエルを頼りにした私の間違いでした。答えは「ウ」の「技術者さえ次々と新しく入れかわる。」です。
絞り込むとしたら確かに「イ」か「ウ」が残るかもしれませんがね。
設問には「どういうことか?」とあります。「どういうことか?」と聞かれた場合は文章の言い換えを考えましょう。
問題文には「技術者までもが消耗品となる」とあります。
「までも」を言い換えると選択肢中で当てはまるのはウの「さえ」です。
「消耗品」を言い換えると?
消耗品というのはトイレットペーパーとかね、消しゴムとかシャープの芯とか、ノートとかね。後生大事に取っておくようなものではなく、使えばなくなるもの。で、なくなったら、また、買えばよいようなものですね。
というわけで、4つの選択肢でもっとも近いものはウの「新しく入れかわる」です。
イの「技術者なんかいらなくなる。」はニュアンスは近いですが「いらなくなる」は言い過ぎです。
トイレットペーパーはなくなると困りませんか?
これを選んだ子は「消耗品」の意味はうっすらわかっている(なんとなくマイナスの意味っぽい)ものの……、完全ではない、というレベルでしょうか。
ちなみに、アとエはトンチンカン系ですね。
アの「技術者になると出世がはやい。」は意味不明。これを選んだ場合、「消耗品」の意味がわからず、テキトーに答えたと考えられます。
エの「技術者まで落ち着いて仕事をしない。」は文章としてヘンですが「技術者までもが消耗品となる」の「までも」と「まで」に共通点を見出した感じでしょうか。内容的に「消耗品同様、マイナスのイメージである」と考えたのかもしれません。
これを正解とした子も国語力は乏しいですが、ある意味、論理で選んだとも言えなくもない。
以上、偏差値60を目指す6年生は一発正解を期待したいところ。「消耗品」の意味がわからなかった場合、その語彙力をなんとかしましょう。一方、小4や小5で正解ならお子さんは有望です。
点数をつけるとすれば、ウなら国語力100点、イを選んだら国語力65点。アは20点、エは……、うーむ。25点くらいでしょうか。
つまらないシャレを言わないように。からい点をつけましたが、何も「絶望しろ!」という意味ではありません。国語力は後天的に伸ばせるのです。
国語の得意な子が論理力があるとは限らない
ところで、国語力とは何か。
女子学院の問題で私はコチャコチャ説明を入れましたが、このレベルの問題なら、普通は論理を考えません。「なんとなく、これでしょ」といった感覚で正解を選ぶはずです。
「本文がない」「情報量が少ない」「わざわざ口にして説明してくれる人もいない」
だけど、なんとなく察する。論理でうまく説明はできない。だけど、なんとなくわかる。それは天性の場合もありますが、経験値でも補えます。日常生活で空気を読むことにも似ていますね。
「直感」といったら先生に怒られるかもしれませんが、私にとっての1つ目の国語力はそれに近い感じ。
「必要じゃないか?」と言われれば、あるに越したことはございません。後述しますが、論理力があれば、直感がなくとも国語の問題は解けます。2つ目の国語力は論理が支えます。
一方、根っから文系、「国語だけは得意」という人たちがいますね。彼らが論理力に長けているかといえば「そうではない」。
文系人間は理詰めで考えたり、論理的思考を好まないことが多いのです。
かつて国語クィーンであった私も、中受で国語が得意だった娘も論理的思考は苦手でした。私はもう大人ですから先の問題を論理で説明することは出来ますが、小学生の娘は答えをわかったとしても説明出来なかったことでしょう。
国語力と論理力は同じ文脈で語られがちですが、実は「似て非なるもの」という気がしています。
経験と読書で国語力は誰でも上がる。ただ、時間は掛かります。
テストを受けているその瞬間は確かに、どうしようもないかもしれません。
だけど、先に書いたように、読解力は経験で埋められるものです。家族や友人、先生や他の大人たちとのコミュニケーションを通してね。
例えば、友だちがゲームを返してくれないとしますね。「あいつめ!あのルーズ人間め!」みたいなことを考えて文句を言おうと思ったらば、風邪ひいて学校休みだったとかね。
で、自宅が近いからプリント届けに行って本人出たけど、フラフラだったからゲームのことは「今日は言うのはよしといた」とかね。
合理的ですが、空気を読む力がイマイチです。国語力の高い子なら「なんとなく、よしておいた方が……」と判断するところでしょう。「風邪を感染されたらヤだから」じゃないですよ。そう考える子もいるかもしれませんが。
ともあれ、この意味がわからなくとも、場数を踏み、周囲を見てだんだんと空気が読めるようになるってものです。大人になるにつれね。そうして国語力も上がってきます。
「いやいや、それでは間に合わない!」というのなら、まずは読書です。
文章には何かしらの「型」があります。特に小説には「こういう展開の後は、こう来る!」みたいなセオリーがあったりするわけです。
先の例ではないですが、「今日こそ文句を言おうと思っていたけれど、(何らかの事情で)相手が弱っていたからやめた」みたいなね。感染しそうだからじゃないですよ。国語のテストに出てくるような主人公はまっとうな道徳心を持っています。
さて、読書量が増えるうちに「型」みたいなものが身についてきます。
「こういう時はこういう気持ちになる」とか「こういう情景描写の時、主人公は悲しがっている」みたいなね。
そう言ってしまうとね。ただ、本当に面白い小説ならそんなことはいちいち考えません。先の女子学院の解答解説と同じで、あえて説明するならそういうことになるよね、という程度の話です。
テスト対策なら、論理を学ぶが手っ取り早い
「いやいや、読書でも間に合わない!」という人もいるでしょう。
おっしゃる通りで、経験値を上げるより、読書の方がた易いものの、国語問題集を解くほどの即効性はございません。
ならば、どうするか?
私は先ほど、国語力が高い人でも論理力がパッとしない人もいる、という話をしました。また、直感が働かなくとも論理で問題は解けるとも書きました。
論理力を高めれば、読解問題は解けます。日常生活で「空気が読めるようになるかどうか」はわかりませんが、国語の点数くらいは簡単に上がるようになるでしょう。
本当です。
国語の勉強本に「論理力」というフレーズがよく出てくるのは伊達ではないのです。センスや直感、経験値から読み取ることが出来ないのなら、その裏づけを論理の力で読み取ればいいってわけです。先の女子学院で私がやったようにね。
もちろん、簡単ではありませんよ。けれど、国語がニガテ、要は理系の子なら「論理」と相性は悪くありません。
「国語には算数のようにはっきりした公式がないから勉強しづらい」という子もいるでしょう。しかし、国語にもはっきりとしたルールがあります。
国語力のある子は直感でも解けますが、それがなくてもルールを学ぶことで成績を伸ばす方法があるわけです。
論理をしっかり身に付けたなら「天性の国語力保持者」をあっさり抜かすことだってできるでしょう。
その「ルールをどうやって学ぶか」ですが、中受向けの参考書でも中学受験国語 文章読解の鉄則 増補改訂版 (YELL books)
なお、これらの国語本は大人が先に読んで、子どもに説明するのが望ましいです。
著者には怒られるかもしれませんが、こういうものは「つまみ食い」くらいがちょうどいい。親が「なるほど」と思った2つ、3つをその都度、子どもに教えるのでいい。焦ってはダメです。
逆にいっぺんにあれこれルールを説明されたとしても記憶に残らないでしょうからね。
また、問題集を解く時はその根拠となる「論理を学ぶ」こと。「解説をしっかり読む」ことです。
勉強キライの小学生が自らやるわけがございませんから、親が一緒にチェックした方がよいのです。ここで「子どもの自主性が!」なんて正論を言わないように。
大人でもコーチングが必要なことがあるように、子どもにもコーチングが必要な時があるわけです。苦手の克服ならなおのこと。
それが一番の問題なのですがね。ですから、日に1問か2問。10分以内にしておきましょう。親も子も双方があまり負担に感じないように。
以下にそのやり方を載せましたよ。
ちなみに、昨今の論理ばやりの中、本屋に行けば読み物的な論理本が溢れています。「それゆけ、論理さん」や「ロンリの力」は高校生向けですが、事例もゆるくて楽しいですね。
特に前者はマンガ部分も多く結構笑えるので、親子でツッコミ入れながら読むのもよし。全てを理解する必要はなく「ロンリって融通が利かないのね」くらいの感覚が持てれば子どもの勝ちです。
重箱の隅つつくような記号選択肢にツッコミ入れられるようになれば、国語の成績は安泰ですよ。