みなさん、こんにちは、ハンドレッドの友です。中学受験を振り返り、母のスイッチがはっきりと入ったのは5年秋だった気がしましょう。
6年秋は母のコントロール不可地点ですよ。
スイッチを入れるとか、入れないとかの次元ではありません。走りながら狼狽し、狼狽しながら考える時期でしょう。
この前奏は6年になる頃から始まります。授業時間も塾の課題も一気に多くなり、母の計画の入り込む余地はなし。
家庭学習は授業の進行に追いつきません。5年と同じペースで反復しようものならすぐに立ち行かなくなりましょう。
一方の5年秋、ちょうど折り返しの地点。まだ、中学受験をコントロールしやすい地点です。
この時期にぜひともやって頂きたいのは「子の苦手を直視すること」「子連れ学校訪問」の二つ。
またまた話の腰を折るようなことを!「苦手&学校選び」は段階こそ違えど受験終了まで続く不朽のテーマなのですよ。
6年秋の地点にいる母たちは5年秋を振り返り、「ああ。あの時なんとかすればよかった」と思うわけです。今の今、5年秋にいるあなたも一年後、6年秋に来たときは「ああ」と思うのですよ、「ああ」と。
そこで、本シリーズでは5年秋から始めておくべき「6年生対策」をご紹介いたします。第一弾は算数における「ああ」を。
娘の合格は5年算数のたまもの?
さて、苦手といえば、算数です。「本格的に苦手」から「やや苦手」まで含めれば、中学受験生の7、8割をカバーできるはず。個人的には、5年のうちにやっておいてよかった一番の「ああ」は算数でした。
5年の秋の勉強スケジュールを見ると、これほとんど算数の予定ばかり。国社理はどこに行ったのかと思うほど記載が少ないのです。端っこの方に「理科メモリーチェック 9~11月で少しづつ繰り返す→できず」とありました。
理科の後悔は脇に置くとして、5年秋にテキストの「図形と速さ」ばかりをやっていた娘は、6年秋に過去問の「図形と速さ」ばかりをやることになります。成長したのか、しないのか。
テーマの前提上、そういうことにさせてください。
少なくとも5年秋より苦手単元を繰り返したことにより、6年前期の算数はアドバンテージがありました。
模試も過去問もボロボロだった娘が、「最終的に合格を勝ち取れた理由を一つあげなさい」と問われれば、やはり、算数ばっかりやってきたお陰なんじゃないかと思うわけです。
同じ偏差値55でも理社上位型は危険!
繰り返しますが、中学受験は算数です。
偏差値60を目指すのに、5年現在、4科偏差値55の子がいたとします。
あと5足りない。合格可能性でいえば40%強くらいか。数字的には実は十分射程距離です。問題は中身なのです。
Aさん 算数60、国語59、理科48、社会46
Bさん 社会63、理科55、国語50、算数46
Aさんはおそらく間に合います。しかし、Bさん、これは危険です。同じ合格可能性でも志望校変更の憂き目に遭いそうです。
いえいえ、社会はトリなのです。入試直前期にはその株も高騰します。
暗記物は点数に直結しやすいですからクラス昇降のある塾の場合、頼りたくもなりますね。しかし、テスト終了後、暗記物は忘却の彼方です。暗記する時間を算数理解に費やした方が結局は吉と出ます。
5年生、クラスが落ちても算数を取るべし!
話を戻しますが、5年生で算数が苦手な場合。この場合の苦手とは偏差値60を目指しつつ、55もおぼつかない場合。あるいは、平均そこそこ、悪い時は40台に食い込んでしまうような場合。
どちらにせよ、戦略は一つ。
他の科目を落としてでも算数の基礎基本を固めましょう。
5年生なら、算数の未習分野もあるでしょう。けれど、授業と並行してでも、新たな分野と並行してでも、既修単元の復習を始めるがよろし。
下がってもいいのです。
子の目標は志望校に合格すること。
塾のクラスを上げることではないのです。
6年算数は入試演習三昧で一気に難しくなります。基本があやふやですと、どの道、ここで振り落とされる算段になりましょう。
6年生は授業の増加にともない、家庭学習時間は減少します。
これは何を意味しますか?
苦手の克服がさらに、難しくなるわけです。
5年生、新出単元と苦手単元の同時進行は大変でしょうが、6年に比べりゃ随分とマシなのですよ。
以下はうちがやっていた方法です。
算数の問題を毎日50問解くとして、娘の場合、10問は計算、20問は新出単元のトレーニング、残り20問は苦手な単元にあてていました。
塾のテスト2週間前に入ったら苦手は一日10問程度とし、テスト1週間前はテスト範囲に集中します。
ここでいう50問とはほとんどが標準問題のことですよ。応用レベルはせいぜい2割。正答率が7~8割を超えるように問題をチョイスするのがコツの気がします。
たくさん解いて「間違いばかり」では精神衛生上よくありませんからね。
なお、簡単な問題を繰り返すと、解くスピードは自然に上がっていきます。
小5レベルの基礎標準50問に最初は2時間以上掛かったとしても、やがては1時間半ほどで出来るようになります。
殆どの場合、計算力の問題です。1日20問を1か月続けると計算スピードはかなり上がりますし、計算スピードが速くなれば、問題を解くスピードも30%くらい上がります。これ、ホントですよ。
もう一つ、早めに公開模試を受けるのも手です。うちはボロボロでしたが、模試は苦手を悔い改めるきっかけになりやすいのです。入試までまだ1年5か月、マイナスから浮上する時間は十分にありますよ。
算数のおススメ問題集はコチラ↓
スポンサーリンク
中学受験専門プロ講師の中学受験個別指導塾ドクター