主に関東在住、低学年の親御さんへ。今回のブログは「大手塾の違い&特徴」「ママ友経由の塾のリアル一行情報」をまとめたものです。
取り上げるのは「サピックス」「早稲アカ」「日能研」「栄光ゼミナール」「市進学院」と首都圏の5大塾の口コミ。
そう、ネットで拾ってテキトーにまとめたものではないのがポイント。
われながら「こういうのが聞きたかった」的まとめではありますが、公式発表ではないので変わっている可能性もある。校舎によっても違う可能性もあるので「こんなじゃないよ」という方はご連絡頂けると嬉しいです!
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サピックスか早稲アカか?首都圏・中学受験5大塾比較【リアルママ友の口コミから】
以下のまとめは、その塾に通うママ友からの情報と、子が入塾体験をした際の感触、塾開催の模試を受けた時などの感触を箇条書きにしたもの。あくまで伝聞プラスαに過ぎませんが、面白い情報が多いですよ。
順に「サピックス」「日能研」「早稲アカ」「栄光ゼミナール」「市進学院」について触れていきます。
【サピックス】最難関ぶっちぎり!ハード&ヘビー
●御三家はじめ最難関の合格率はぶっちぎりのサピックス。授業のスピード、家庭学習のハードさもぶっちぎり。
●クラス分けは毎月。クラス数は少ないところで3つくらいから大規模校だと15以上ある。
●クラスはαが最上位。その下にアルファベットクラスがあり、賢い方から逆順。AからEまでクラスが存在する場合は、Aが一番下でEが一番上。たまに勘違いして「オレ、Aクラスなんだぜ!」と自慢するカワイイコも。クラスの人数は少なめ。
●「家庭学習」という名前の「宿題」が出る。「サピックスは宿題が出ないんだよね~」と言っていたカワイイ母もいたが、後に転塾。実際は、親の管理がもっとも必要な塾。難関合格率の高さは猛烈に教育熱心な母たちが集まりやすいせいでも。
●授業はすべてプリント。子どもが管理できる量ではないので、プリント整理が苦手な親は非常なストレスが予想される。
●4年、5年は塾弁が必要なし。ワーキングマザーには心惹かれる点。ただし、裏を返せばお弁当を取るような休み時間がないということ。休憩なしで3時間(※時間はおおよそ)ぶっ続けの中、教科の先生が入れ替わり立ち替わりでやってくる。
●けれど、他の塾よりも拘束時間は短い印象。
●休憩がないため、帰宅も他塾よりは早め。トイレは授業中に行ってよし。お腹が空き過ぎた男子生徒がトイレに角食パンを隠し置いていた(?)という実話あり。
●休み時間がないので他塾よりも友達は作りづらい雰囲気。
●自習室はない。
●一方、6年時のサピックスオープンは都内で唯一お弁当を持参する模試。午前スタートで夕方にテストが終了。
●サピックスの偏差値50は四谷大塚(&早稲アカ、日能研)の偏差値60といわれる。普通に賢い小学生が頑張っても頑張っても平均点を取れないこともままある。サピックスから他塾へうつる子も。
●サピックス入塾希望なら4年スタートがおすすめ。5年からだとかなり厳しい。
●6年になる間際に一クラス分くらい人数が減る教室も過去にあり。ハードさゆえに転塾は多いと思われる。
●歴史は二度繰り返す。比喩表現ではなく5年時に歴史をやるが現代史まで終わった後、また古代に戻り、最初からリフレインする。これは保護者にも好評。
●徹底したスパイラル方式。どこの塾でもやっていそうだけれどサピックスのそれは「これでもか!」「これでもか!」というほどに小テストで反復させるらしい。
●6年になると上位クラスは先生もピリピリ、点数が取れなくて怒られる子も。逆に下位クラスは和気あいあいとしたムードであることも。
●サピックスは「αクラスでないと意味がない」という書き込みもあるが、実際は下位クラスにも熱心な先生は多いらしい。なお、最下位クラスにいてもY偏差値にして50以上の学校に合格する子も(他塾ではほとんどありえない)。
●↑これについて「しかし、うちの校舎は違ったぞ。下位クラスの生徒の扱いがぞんざいだった。やはりサピはαにいてこそ」という別の知人からの指摘あり。
●先生との個人面談は少なめ。
●過去問のコピーなどはしてもらえない。
●サピックス御用達の難関個別SS-1。授業料は高いが、無料カウンセリング(体験授業)でのサピ対策はかなり有益とのこと。
※サピックスに通っていた子の中学受験体験記→のびちゃんパパ著こんなハズじゃなかった中学受験 (地球の歩き方Books)
のびちゃんパパの本は小6始まりなんで「中受ガツガツど真ん中」ですが、読み物として(いろんな意味で)血湧き肉躍ります。
また、最近売れてるのがサピックス式勉強法↓ですね。といえ、サピの宣伝本ではなくこれから入塾予定の方の真っ当な勉強本です。
意識を持った層が多いので「なんとなく」で入るのはあまり向かない。
他塾であれば「学校の成績はイマイチだけどお試しで入りました」的な子もたまにいますが、サピの場合はレアだと思う。
コラショやってたような子どもは少なく、通信教材でも幼児からサピ×こぐま会の「モコモコゼミ」みたいな知る人ぞ知る系をやっているイメージ。
ともあれ、平均点を取るのが至難の道となるのがサピックス。ただ、下位クラスにいてもY(四谷大塚)偏差値50以上のところにバンバン受かっているのはさすがです。
なお、他塾でY偏差値60前後を目指す子はサピックスオープンなどサピ御用達の模試を受けると自信をなくしますよ。
【日能研】受験者サイドの目線はいちばん
●1クラスの人数は多い。40人ほどになるところも。
●とにかくテストをこなす塾。「育テ(育成テスト)」という復習テストが隔週末または毎週末あり、そのほかに公開テストもある。6年になると合格判定テスト、志望校選定テストなど入試を意識した模試がこれまたたくさんある。
●サピックスもそうだが、上位クラスと下位クラスとで使うテキストが異なったり、解く問題が違ったりする。このため、下位クラスから上位に上がることはなかなか難しいとも。
●成績順に席が決まる。
●宅配弁当屋さんと提携している校舎あり(塾弁に困らない)。
●自習室あり。
●授業はプリントではなく主にテキストで進む。
●通塾回数は学年ごとの授業日数+週末の復習テスト。その分、通塾回数は多くなる。
●一方、一回ごとの授業時間は他の塾より短めな印象。進度がゆっくりなこととも関係する?
●通塾する曜日は同じ学年でもクラスによって異なる。
●模試は自宅での振り返りを配慮してテスト終了時に答案スキャン。原本は返却される。
●模試後の成績発表も翌日と、大手でもっともスピーディ。模試には進研ゼミやZ会などの通信教材風のアドバイスあり(「もう少しで御三家ラインを目指せそう!」など)。子どものやる気に火をつけやすい。
●日能研の模試の国語は漢字や文法問題が他塾より多い。読解は他塾より易しめ。
●進度はゆっくりめ。サピックス、予習シリーズを使う四谷大塚、早稲アカは5年時に中学受験範囲がほぼ終了するが、日能研は6年夏前に終了。じっくり復習しつつカリキュラムが進む証だが最難関志望には不利になる場合もある。
●一方、5年スタートでもリズムを作りやすい塾。
●宿題はサピックスや早稲アカと比較するとやや少なめらしい。
●一般校から最難関まで子どもの層も幅広い
●入試直前の壮行会(保護者も出席)は卒業式並みに泣きが入るとの噂。
本ブログの検索ワードを確認したら「日能研 レベル 低い」なんてのも出てきました。
「レベル低い」の噂は「進度ゆっくり→サピや早稲アカ生に後れを取る→最難関に弱いかも→ダメだ、この塾!」ってところからきてるんじゃないかと予想します。
あとは模試の難度が「サピックス>四谷>日能研」みたいなところか。
一般的に最難関志望ならさっさと一巡させ、復習復習で来た方が定着しやすいって脳科学はありますが、日能研の合格実績はまったく悪くない。
この辺、検証者がいないのでモヤモヤしますが「日能研 レベル 低い」ってことはありえない。なにせ日本で一番大きい中学受験塾ですよ!合格ノウハウは圧倒的。テストごとに席順が変わるので「むしろハード」と感じる子も多い模様。
もうひとつ、私の中で日能研は塾弁のイメージ。お弁当の時間もあります(サピはない)。以下の本は日能研が提携しているお弁当屋さんのレシピでもある。
日能研は良い意味でビジネスが行き届いているというか、模試の返しもスピーディだし勉強外のところでのストレスが少なさそうな塾です。
※日能研に通った子の中学受験体験記→
3冊ともかなり面白い。若干古いけど中受のセオリーは普遍。昨今、親子の体験談本は少ないので稀少なジャンルだったりする。
【早稲田アカデミー】明るいTHE体育会系
●とにかく先生が熱心。途中入塾の子や苦手単元のある子には数時間、数日間に渡り、個別や少人数の講習が入ることも(追加料金はない場合が多い)。
●中学受験界随一の体育系のため、合う、合わないが生じやすい。
●保護者の要望などは比較的相談しやすい。いい意味でサービス業に徹する精神が伺える。
●自習室あり。
●合不合などの四谷系の模試はもちろん、受験組以外の参加者の多い「全国統一小学生テスト」の受験を推奨される(断っても大丈夫ではあるらしい?)。時間のない6年にもなると、これに閉口する保護者も。
●組み分けテストなど4年5年でも中学校の校舎を使用する場合が多い。このため、受験本番の雰囲気を早いうちに噛み締められる利点あり。
●「算数・国語」と「理科・社会」でのレベル分け。四科総合の点数ではなく二科ずつの得点で振り分けられる。4、5年生は算数を中心にがんばりたい(理社は後回し)派には有難い塾となる。
●組み分けはあるものの、サピックスや日能研のように毎回、ハードな昇降戦があるわけではない。上下の変動は少なくクラスはできるだけ固定させたいスタンス。
●使用テキストは予習シリーズ、模試は合不合などの四谷大塚系。早稲アカ生は4年、5年から中学受験のスタンダードとともに歩むため、過去の合否データや受験情報の恩恵を受けやすい。自分のデータと比較しやすく、志望校(Y偏差値)との距離感もつかみやすい。
●宿題は多め。
●都立中高一貫コースあり。6年時に私立コースから移動する生徒も。
●校舎によっては「全国小学生統一テスト」を毎回受けろという圧がかかるらしい。(←そんなことはなかったという声も)
●SS−1テラス
●中学受験鉄人会という家庭教師のサイトで組み分けテストの予想問題を公開しているようです。公開時期は限定していますが、無料。入塾後は役に立つはず。
※早稲アカに通った子の受験体験記→
【栄光ゼミナール】高偏差値を取りやすい
●授業でタブレットを用いる。これが楽しいという子も。
(→「使ったことないです」という声あり。情報追います)
●サピや早稲アカと比べると高い偏差値を取りやすい。このため、子のモチベーションは保ちやすい。反面、難関校狙いの場合、6年時、他塾とのギャップに苦労する子も。(※あくまで個人の話)
●夏期講習などのオプション授業は多く、塾の奨めるままに取ると4年生でもかなりの通塾日数となる。
●ソフト(優しい)な印象の先生が多い。
●自習室がある。
●都立中高一貫コースあり。
【市進学院】夕ご飯に間に合う塾
●なんといっても授業時間の終わりが早い。5年生までは子が夕食を家庭で取れるようなカリキュラム(そうした塾は多くない。というか、ほぼない)。
●授業料は他塾よりも安め。
●小学生らしい生活は他塾よりも保ちやすい。一方、通常クラスの実績は他の大手と比べるとやや劣る。(※あくまで比較論。最難関に受かる子もいる)
●難関受験者のためのプレップコースがある。レギュラーコースとは別もののハードさらしい。
情報少ないですが、市進学院の強みは「小学生らしい生活を保ちつつ中受ができること」。
他塾で5年に上がる時、夜の遅さに危惧して市進のパンフレットを取り寄せた記憶があります。
市進学院では評判のたいへんよろしい「図形の極」
こちら通信教材もありまして名の通り、図形特化型の講座です。そろばんのような進級制で小1レベルから最後は中受レベルになるというやつ。
脱線ついでにいえば、無料テキストのぶ厚さに感動するので「図形を中受の得点源にしたい!」って人は「図形の極」
※市進に通っていた子の受験体験記→
※通っていた塾の知人数の違いにより、情報量に大きく差がありますが、情報量が多い=推し塾という意味ではありません。
※もちろん、ここに書いてあること、書いていないことが全てではありません。
※情報の古いものもあります。仮に「そんな塾ではありませんよ」という方がいらっしゃいましたら、ご連絡いただけますと幸いです。
ちなみに、学研の家庭教師
いかにもパワポって資料ですが、クラス分け情報や学年ごとの通塾日数、塾の雰囲気などがよくまとまってます。学習法も「公民は図で覚えよ」とか具体的。
このブログを見ている人は入塾前だと思われるので「そんな時期から家庭教師ってどんなもんよ!」って気もしつつ。
よく出来た冊子なのでコレ目当てに請求してみるのもオツです(笑)。(関西圏の人はおそらく関西の塾資料が届きそう)
塾選びで合格が決まる?
早稲アカとサピックスのどっちがいいか、早稲田アカデミーと日能研のどっちがいいか、はたまた他の塾か?
同じように見えて、全然違うのです。通う前は合格実績にのみ捉われがちですが、その後の子どもの伸びにも影響するんです。
といいつつ、かつての私は大手進学塾がどれも同じに見えました。
進学塾に無知であったあの頃、『中学受験で子供と遊ぼう』(高橋秀樹、牧嶋博子著)を読み、塾タイプが紹介される箇所で「知りたい!知りたい!」と思ったわけですが……。
”ところで、ぼくは、これから具体的にどの塾がどのタイプに当たるか書こうと思ったのだが、あえて、それはやめることにした。なぜなら、それは自ら調べる方がよいと思ったからである。ぼくの塾選びの失敗は調査不足が原因だった。塾選びは子供のことをよく知る親の責任なのである。”
同書は繰り返し読んだため、受験後にはボロボロになっていました。だけど、このくだりに関しては「著者め!」と感じていたことを白状しましょう。
口コミまとめ記事を書いていてなんですが、親御さんはネット情報に惑わされず、みっちりがっつり事前リサーチして欲しい。
「塾の合う、合わない」って割と取り返しがつかなく(転塾は非常にめんどいという意味で)かつ合格に直結するものでもある。
逆に「今の塾が好き」という親御さんはかなりのパーセンテージで合格を勝ち取っています。
関西の中学受験塾は↓のブログで(こちらは生口コミではありませんが)。
で、以下は補足として上位クラスに入る秘訣について。
中学受験塾はいつから通うのがベストか?
小4(つまり、小3の2月 ※塾は2月はじまりなので)がベストですね。難関校を目指すならば、特に。
塾関係者はみなそう言いますし「長く通わせてカネ取る気でしょ!?」と当時は思ったりもしたわけですが、振り返ってみて理にかなっていたなと思う。
うーむ。もちろん、親塾の精度次第かもしれませんが。
上記口コミでも触れましたが、一般的にサピックスみたいな進度の早い塾に5年から通うとメチャクチャきついです。「ついてける子いるんだろうか?」レベルです。5年で入り結局ついていけなくてやめた子も知っている。
でも、日能研あたりだとサピよりは何とかなりそう。早稲アカは5年夏から入った子にも補習で地理を教えてくれていた(※地理は4年で終わる)。
なので、やはりこれまた事前の情報収集が肝心だったりする。
なお、わが子が通った塾も進度は早めでしたが、そのせいもあって、4年が一番成績的には微妙だったな。この辺りは先取りの有無も関係してくるかもしれんですが。
サピックスや早稲アカでスタートダッシュを切る問題集は?
関西の浜学園あたりなら早めに入塾手続きをすると、上位クラスに入りやすい制度がある(※その間に受けた一番良いテストでクラス分けする)。
が、都内はどうかな。
入塾対策というか低学年で地頭底上げする方法については以下のブログで書いてます。
むむむ。無理やり凝縮すると計算と漢字とても大事、算数教材は玉井式「「図形の極」
見本にテキスト一冊届くからね。それだけじゃなく内容もいい。やっていると図形の補助線が浮かぶタイプの子になれる構成です。
1年生の時にピグマのきらめきシリーズをさせたら全然できなくて、この子はひらめき系ではないと判断したので3年生から図形の極を11ヶ月間みっちりやった
今めちゃくちゃ楽なのでまだ時間的に余裕のある方には是非お薦めしたい— Kumi2025📚適性検査 (@2025Kumi) November 6, 2022
↑私もおすすめしたい玉井式「図形の極」
動画アニメーションがまた素晴らしいです。転がる図形や複雑な立体への苦手意識もなくなりますよ。
国語については、ドヤ顔ながら序盤から一番上のクラスでしたが、半分くらいは先取りしていたブンブンどりむ
「そんなん、じっくりやってるヒマない」って向きには、入塾テスト対策用の問題集がある。私の時はこんなのなかったなぁ……。
国語・算数と出ているので1回やるだけでも違う気がします。
おまけ:無料教材にお得感ある中学受験のサービス・一覧
●玉井式「図形の極」
無料テキスト80ページ分。1冊まるまる届くという素晴らしさ(笑)!図形苦手っこは一度取り寄せておいて損はない教材。
●Z会の通信教育 中学受験コース
お試しテキストは40ページほど。付属冊子も中受情報たっぷりでZ会ならの充実っっぷり。
●「ブンブンどりむ」
お試しシートが全学年分届く。作文教材で添削あり。うちはこれで上位クラスになれました。
●学研の家庭教師
手作り感ある「中学受験Q&A」が役に立つ。
「物語文は口調が変わったらマーキング」「公民は表を書いて覚える」などニッチな学習指導方法も。
●WonderBox
プログラミングや創造性など地頭鍛える全般教材。対象は4年生までですがお試しで工作キットやプログラミングできる教材が届く。
資料ダウンロードで入手できるお得キャンペーン多し。効果的な学習法がわかる「トライ式性格診断(ハイジのエニアグラム)」が無料でできたり。また、入試問題に「〇〇県の施策のメリットを考えよ」なんてものも増えているなど中受の有益情報が早い。