こんにちは。燃えるハンドレッドの友です。本日は『親塾でどこまでいけるか?』を考えてみたいと思います。
おっしゃる通りのハンドレッド。自分でもその矛盾には気づいていますがね。
ただ、「低学年の頃は親塾を考えたこともあった」「偏差値60に合格するための勉強量は感覚的にわかっている」「進学塾の求めるものの高さを体感してきたこと」、この3つの立ち位置から親塾を考察したいと思いましょう。
効率を考えるなら「難関校狙いなら塾通い」のがずっとよく、「中堅校狙いなら親塾」の方がずっとよいでしょう。とはいえど、ギリギリ6年で塾を使うとか、親塾+「長期休みに個別指導」とか、バリエーションでまた結果は変わってくるとは思います。
中学受験の偏差値40は小学校では上位層
自分でいうのも何なのですが、子どもが低学年の頃、学習情報にはかなり詳しい母でした。当時、本屋で売っていた問題集はもちろん、有名な通信教材から無名な通信教材までありとあらゆるテキストに目を通さないと気が済まない質でしてね。

カリキュラムを作ることを含め、要は楽しかったわけですよ。ですから当然、親塾も考えました。いわゆる「つめこみ」中学受験塾にネガティブなイメージを持っていたのも事実でしたしね。
けれど、当時、読んだ教育雑誌にはこう書かれていました。「親塾で狙えるのはせいぜい50前半まで。それ以上を目指すのなら塾なしでは難しい」と。


鵜呑みにしたわけではありませんよ。まだ、低学年。実は中学受験の経験すらない母親です。「中学受験は大変だ!大変だ!」いうけれど「単に要領の問題じゃないの?」くらいに考えてもいました。
一方で、低学年の頃は偏差値50の難度をどこまで理解していたのか定かではありません。
中学受験本で「偏差値40からのスタート!」なんて枕詞を見かけた日には「なんちゅー出来なさか!!」「そこまでして受験しなくてもいいのでは?」くらいに思った気もしましょう。
やがて、わが子も同じ枕詞を使う日が来るとも知らずにね。






おっしゃる通りのハンドレッド。
高校受験と中学受験の分母は違うわけです。中学受験の偏差値50は高校受験であれば偏差値60です。中受の偏差値40は小学校では上位層、御三家御用達のサピックスなら偏差値30台でも小学校では上位層です。
それを思えば、親塾だけで50前半に食い込めればかなりのパフォーマンスだとも言えるのですが。中受の偏差値50台なら東大に年1、2名、早慶に20~30人くらい合格するような学校も普通にありますからね。
わが家が親塾はムリだと思った理由
ともあれど。
私が「親塾ではムリであった」と確信したのは塾に入ってからのことでした。
ギリギリまで塾に通わず親が見るくらいに思っていたわが家ですが、4年生になる前にあっけなく入塾。興味本位で参加した無料講座を娘がすっかり気に入ってしまったのですね。
で、中学受験未経験の親が最初に思ったのは「なんというハードさ!」
そう聞きますし、もしかしたら、塾によるのかもしれません。
ただ、子の場合は5年、6年よりむしろ4年が大変でした。



5年後半にもなると徐々に既出事項の復習に入りますが4年生は新出事項しかありません。基礎の習得にとにかく時間の掛かるタイプの子は我が家と同じ轍を踏むことでしょう。
家庭学習の時間としては塾以前も塾以降も劇的な変わりはありませんでした。4年生でせいぜい1時間半、テスト前でも2時間ほど。
一方で愕然としたのは「塾が求めるもの」のレベルの高さでした。


低学年の頃、ずっと勉強を見てきた私です。怒りもしましたし「勉強大嫌い!」くらいのことを言わせもした母です。けれど、塾に比べりゃ、わたくしの厳しさなどチョロチョロもいいとこ。
母の思う「これで十分」は塾の思う「これで十分」の6掛けにも及びませんでした。
偏差値60台はまずムリでしたでしょうね。
4年、5年、6年と塾に通い、娘の勉強時間は最終的には8時間を超えました。塾のない日は親が付きっ切りで8時間ということもありました。
「付きっ切りで8時間見られるならば親塾も可能では?」という声もありましょう。しかし、答えは否でしょう。私の場合は塾に通っていたからこそ出来たのです。
ふつうの親は小学生が一日8時間勉強することに違和感を覚えるものです。アンチ中学受験派でなくとも、そう思う親が多数でしょう。
「成績をあげたい!」「第一志望に受からせたい!」と思いつつ、わが子にガリガリガリ勉させることを躊躇(ちゅうちょ)してしまうこの矛盾。罪悪感すら覚えてしまうこの矛盾。


一方の進学塾には躊躇も罪悪感もありません。塾にとって勉強は正義です。中途半端な情けこそが泣きを呼ぶこともご存知です。
塾の先生は「これ当然」とばかりに、顔色一つ変えず高いハードルを要求してきます。気が付けば親もやがて「これ当然」と思ってしまう。
この辺り、いかにも日本人的な「長いものには巻かれる」心理が働くのでしょうね。
いかにもその子も日本人です。自分だけではない。周囲もやっている。良くも悪くも環境に流され、当たり前のハードルが徐々に高くなっていくのです。
「家で親塾1時間」でヒステリーを起こしていたような小3生が、その3年後、「塾で勉強8時間」を難なくこなせるようになるのは塾という環境あってこそでした。
それでも知りたい!『下剋上受験』が可能な親とは?
ありますね。後述しますが、中学受験塾というのは「最難関」を受ける子を軸にカリキュラムが進みます。そのため、先の通り、生徒一人一人に求めるハードルは高くなります。「最難関」を受けない子でもね。
これが「学力の底上げ」に功を奏す場合があれば、そうではない場合もある。
例えば、偏差値60合格のために「4年時の応用問題」は必要なかったと思います。4年生は基礎標準をパーフェクトにすることが合格への近道です。
確かにね。
5年だって、6年だって「子どもが受ける志望校には必要ナシ!」みたいな単元や難度はあるわけですよ。必要ないな、と思っても宿題で出されている以上、やらなくてはならなかったりね。講習などの必要なさそうな単元はお金だけ払って家で勉強してたりね。


そもそもわが子は理科がものすごく悪く、6年生でようやっと基礎をマスターしたような案配でした。ならば「4年、5年の理科の授業料は何だったのか?」。考えると、イヤーな気分にもなるわけですよ。
おっしゃる通りのハンドレッド。
結局、ムダを含めて私が「塾に行ってよかった」と思う最大のポイントは「6年後半の入試対策」と「コーチングに近い」部分でしょう。
塾に行っている以上「ペースを落とす」ということは不可能ですからね。逆に言えば、難関校狙いで「ペースが落ちる」のは致命傷になりえます。



『下剋上受験』のようにね。
彼のようなストイックさがあれば、親塾で難関校合格は夢ではないでしょう。
中学受験をさせる親は数いれど、桜井氏のストイックさは、100人に1人や1000人に1人程度の希少性ではもはやなく、10万人に1人くらいの出現率という気がします。


同書を読む限り、ずっーとずっーと勉強しているわけですよ、親も子も。小5の9月から始めたといえどその時点で毎日5、6時間勉強し、親にいたっては子の就寝後も予習のために幾数時間。
6年夏とか冬ともなると一日8時間どころか、起きている間ずっーとずっーと勉強しているようなのです。
寝ている時間は短くて、起きている時間がまた長い。このあたり、塾のハードルよりも桜井氏のハードルの方がずっとずっと高いのです。土日なし、祝日なし、夏休みなし、冬休みなし。
親と子の二人だけでこのペースを保てるか??「これ当然」とばかりに大量の課題を押し付けてくる塾講師いずして?
「あー、宿題めんどくさー」と言いながら当たり前のように宿題をやってくる塾友を持たずして?
ほんの一瞬でも「今日くらいはいいかな」なんて思考がよぎったら、あとはもうズルズル。親塾が成功するかどうかはそういうことだと思うのですよ。
おっしゃる通りのハンドレッド。中学受験の勉強を親が見るのは相当に大変です。百歩譲って5年生まで勉強を見られたとして入試問題は別次元です。
しかし、それ以上に「自分に厳しく、子に厳しく」を実践し続けることは難しいと思うのですよ。
基本塾なしだとしても、そうした外からの刺激はあった方がいいでしょうね。ペースメーカーとして通信を利用するとかね。Z会の通信教育あたり、中学受験用のコースには塾なし中受派もチラホラいるようですから情報収集にも良いのではないかと。






あとは、季節講習だけでも行くとか、苦手単元の特訓講座を受けるとか。
特に過去問はプロの指導なしには難しいです。が、6年になると「良い講師はさっさと埋まる」のも事実。4、5年から体験授業を受けるなどアタリをつけておくのも良いと思います。
なお、家庭教師会社には無料の体験授業
実際に計画表欲しさに体験授業に行った知人もいたな。特に親塾ですと情報が閉じがちなのでね。もちろん、アドバイスを受けて断っても大丈夫。人生とはそういうもの。プロ講師もわかってますよ。


もう一つ。大切なのが、模試です。「家庭内カリキュラムがまだ終わってない」とか言わずにできるだけ受けた方が良いです。特に4、5年は「立ち位置」よりも「模試慣れ」を優先しましょう。日能研でも四谷大塚系でも首都圏模試でも、なんなら無料の全国統一小学生テストでもいいと思います。
何故なら、塾に行っている子は3年間で総計40~50回の模試を経て入試本番に挑むわけです。その差は出来るだけ縮めておくに越したことはないでしょう。
偏差値60狙いなら最低でも8個以上、できればすべてにレ印が欲しいところ。
1、中学受験の経験がある、または中学受験の勉強に興味がある
2、子どもの勉強を見るのが好き
3、子どもの勉強のために平日最低3時間、土日は最低6時間以上割くことができる
4、自分の配偶者など家族も中学受験に理解を示している
5、中学受験全般についての情報収集力に自信がある
6、6年夏以降は余暇時間すべてを子の中学受験に捧げられる
7、親子の信頼関係が築けている
8、模試や特訓講座などを有効活用する
9、2年ないし3年間の受験勉強スケジュールを作成できる
10、絶対にあきらめない心
中堅校ならむしろ親塾の方が効率がいい!?
ところで。
難関校を目指すばかりが中学受験ではありません。中堅校狙いならむしろ親塾の方が効率が良い場合もあるでしょう。
前述した通り、進学塾にはムダな勉強いえ、中堅校を目指すのなら、やらなくていい勉強も多いわけです。
例外はあるにせよ、偏差値50程度の学校なら基礎基本、標準問題がしっかり出来てさえいれば、なんとかなります。
予習シリーズあたりでいえば、小5までのカリキュラムを完ぺきに。逆に言えば、6年時に塾でもやるような応用・発展演習はさほど必要がありません。
耳が痛い親は多いでしょうがね。下位クラスになると、そんな子はゾロゾロでしょう。であるなら、塾をやめて自宅で基本問題を固めた方が本来は効率的かもしれません。大きな声ではいえませんがね。
これは知人のケースですが、小6の春に中学受験を決め、しかし、どこの塾にも相手にされず、「仕方がない、家で見るか」と父親が勉強を見た子供がいました。
勉強は一日2時間程度。そうして、偏差値40強の学校に合格いたしました。子にとっても親にとってもムリムダのない、パフォーマンスのよい中学受験ですね。


難関校受験の場合、塾に通うにしろ、親塾を選択するにしろ、ハードな小学生活は免れません。
中堅校を受験する場合も、塾通いを選ぶと上記のようにやはりハードに変わりありません。
と考えると『中堅校受験×親塾』の組み合わせは『小学生らしい生活を保ったまま中学受験』のできる数少ない例だともいえます。



もちろん、前述した通り、首都圏模試を受けるなり定期的な立ち位置チェックは必要ですし、場合によっては苦手単元のみ個別指導ということもありましょう。
それにしても三年間の塾代と掛かる時間とを比較すれば安上がりというものです。
※以下の問題集は親塾にもおススメ!






※模試の研究もやっておきましょう。






※模試の大切さをえんえんと語るブログ2つ
https://100ukaru.com/careless/



